割引きは麻薬、では値上げは良薬か? | 値上げができる店頭看板の考え方・作り方

値上げができる店頭看板の考え方・作り方

もしも今、みんながサボらず一生懸命働いていて、利益が思うように出ていないのだったとしたら、それは単価が低いのが原因です。思い切って値上げをしてみませんか? 店頭看板を通じて、値上げができる考え方をお教えします。

こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。



『割引きは麻薬!』とよく言われます。

 

理由は、どちらも常習性が強いからです。

 

 

割引きの特徴を3つあげるとしたら、次のようになります。

 

◆(A)『すぐに結果を出したい時に、使ってしまう』

 

◆(B)『現状は何も変えなくても、すぐにできる』

 

◆(C)『しばらく止めていても、苦しくなるとまた手を出してしまう』

 

 

 

このような特徴をあげると、本当に麻薬とよく似ていますね。

 

なので、一度手を出してしまうと、なかなか止められないのです。

 

 


では、割引きや値下げの逆を意味する『値上げ』は、どうでしょうか?

 

『値上げは良薬!』と言えるのでしょうか?

 

 

確かに、お医者さんが処方した薬は、安全性を考えて出されていますので、飲み続けても安心と考えます。

 

しかし、よく考えてみれば、薬が必要になった今までの生活習慣や生活環境を何も変えずに、薬だけを飲み続けていいのでしょうか?

 

 

単なる対処療法としての薬を、良薬として薬に頼り切っていいのでしょうか?

 

これでは、先程の割引きの特徴である、(A)、(B)、(C)と、何ら変わらないのではないでしょうか?

 

 

 

つまり、『値上げ』は、単なる価格を変えるだけではいけないのです。

 

現状も変える必要があると考えなければいけません。

 

 

 

では、何を変えればいいのでしょうか?

 

 

 

『値上げ』で、価格を変えると、必ず『客層』が変わります。

 

 

なぜなら、今までの価格で満足していたお客さんが来なくなるからです。

 

その分、客数が減って来ます。


しかし、これはある意味当たり前です。

 

 

 

『値上げ』をやりたくてもできない人は、この客数の減少が怖くて、『値上げ』ができません。

 

 

逆に、『値上げ』することで、『客層』が変わることに気付いている人は、客数が減少しても慌てません。

 

なぜなら、『客単価』が上がり、客数減少による人件費等が下がるので、利益が出ることを知っているからです。

 


その上で、『客層』が変わったのだから、今度はその『新しい客層』が求める価値を提供し続けて行きます。


そうすると、徐々に『新しい客層』が増えて来ると信じているのです。

 

 

念のために言っておくと、ここで求められる価値は、価格でなく効果や体験になります。

 

『新しい客層』が求める効果や体験を提供して行けば、たとえ『値上げした価格』であったとしても、お客さんは喜んでお金を払うのです。

 

 

しかし、『値上げ』をしただけで、『新しい客層』が求める価値を提供しなければ、『新しい客層』のお客さんも減り出すでしょう。

 

 

そうなってしまっては、元も子もありません。

 

 

だから、『値上げ』をしたら、現状のままではいけないのです。

 

 

 

『お医者さんから出された飲みやすい薬を、飲み続けていれば大丈夫』と、頼り切ってしまっていたら、とても危険だと思いませんか?

 

 

昔から、『良薬は口に苦し!』と言います。

 

 

『値上げで、価格を変えたら、客層も変わる』と意識して、新しい客層が求める価値の提供をやり続けて下さい。

 

 

そうすれば、利益も売上げも上がり出します。




最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則