こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。
お客さんは、スタッフさんの反応を感じて、お店を評価しています。
なぜなら、スタッフさんの反応で、『自分がどのように扱われているのか?』を判断しているからです。
ところが、スタッフさんは意外とこのことに気付いていません。
なので、知らないと損をします。
では、お客さんはスタッフさんのどんな反応が気になるのでしょうか?
スタッフさんの反応を3つの要素に分けるとしたら次のようになります。
◆(1)『言葉の反応』
◆(2)『表情の反応』
◆(3)『仕草の反応』
この3つの要素を1つづつではなく、絡み合わせて反応しているようです。
<例えば>
次のようなお客さんに挨拶する時に、どのような『言葉』『表情』『仕草』の要素が使われているのかを考えて見ましょう。
◆(A)『こんにちは』
◆(B)『〇〇さん、こんにちは』
◆(C)『あっ、〇〇さん、こんにちは』
(A)は、『こんにちは』と、『言葉』を使って挨拶しています。
しかし、それだけで、『表情』や『仕草』の要素はなさそうです。
ひょっとしたら、お客さんを見ずに挨拶だけしたのかもしれませんね。
(B)は、『〇〇さん、こんにちは』と、まず名前を呼んでいます。
名前は、『固有の言葉』ですので、通常の言葉よりも強いです。
この名前を呼ぶ行為は、お客さんを見る『仕草』が入っていることが分かります。
なぜなら、お客さんを見なければ、誰だか分からないからです。
(C)は、『あっ、〇〇さん、こんにちは』と、『あっ』と『言葉』を出しています。
この時、おそらく『目を合わせる仕草』をしたはずです。
そして、『笑顔』か『ほほ笑み』のある『表情』を見せたに違いありません。
このようなスタッフさんの反応を見てみると、(A)→(B)→(C)の順で、スタッフさんの反応の要素が増えていることに気付きます。
実際のシーンは、どのようなお客さんと接客したかと言うと、
◆(A)は、『新規のお客さん』への挨拶です。
まだ名前が分からないので、挨拶の言葉だけになったのでしょう。
◆(B)は、『何回か来られたことのあるお客さん』への挨拶です。
すでに来られたことがあるので、名前を呼んで挨拶しています。
◆(C)は、『常連のお客さん』への挨拶です。
常連のお客さんですので、にっこり笑って、名前を呼んで挨拶できたのでしょう。
このように、ちょっとした挨拶のシーンでも、スタッフさんの反応における『言葉』『表情』『仕草』の要素が違ってくるのです。
どうでしょうか?
それと、この『言葉』『表情』『仕草』の要素の中で、『ウソがつける要素』と、『ウソがつけない要素』があるのをご存知でしょうか?
一番ウソがつける要素が、『言葉の反応』です。
ウソと言うと言い過ぎかもしれませんが、『ウソでごまかしが効く』のが『言葉の反応』でしょう。
ところが、逆に、
一番ウソがつけない要素が、『仕草の反応』です。
『仕草』に関しては、無意識に行っていることが多く、自分自身では気付かないので、ごまかしが効きません。
例えば、先程の例で見てみると、
◆(A)『お客さんを、見ない仕草』
◆(B)『お客さんを、ちらっと見る仕草』
◆(C)『お客さんと、目を合わす仕草』
『仕事が忙しくて、そんな仕草をする余裕がない』という声も聞こえて来そうですが、『お客さんを大切にする仕事』以上に大事な仕事はないと思うのです。
『目を合わせる仕草』以外にも、おすすめの仕草があります。
それは、『うなづく仕草』と、『手の平を上に向ける仕草』です。
◆『目を合わせる仕草』は、先程書いたこと以外に、お客さんをしっかり見て、今の状況を察して、次の行動をする準備のための大切な仕草になります。
◆『うなづく仕草』は、お客さんが話されている時にうなづくと、お客さんは共感されたと感じて、話しやすくなり、とても安心感を感じてもらえる仕草です。
◆『手の平を上に向ける仕草』は、こちらが心を許している状態を表す仕草になります。不思議ですが、その仕草を見たお客さんも、心を許してくれやすくなります。
『仕草』はウソがつけません。
本当に思っていない時は、できないでしょう。
しかし、ちょっとお客さんのことを意識すれば、すぐにできるようになります。
スタッフさんの反応は、お客さんの再来店にも直結する大切なポイントです。
ぜひ、『言葉』『表情』『仕草』の要素をチェックしてみて下さい。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則