売上げはカネの力で買える、では利益は? | 値上げができる店頭看板の考え方・作り方

値上げができる店頭看板の考え方・作り方

もしも今、みんながサボらず一生懸命働いていて、利益が思うように出ていないのだったとしたら、それは単価が低いのが原因です。思い切って値上げをしてみませんか? 店頭看板を通じて、値上げができる考え方をお教えします。

こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。



『なぜ売上げが上がらないのか?』と悩む社長さんが多いです。

原因はいろいろあると思いますが、次の3つをまず確認します。

それは、

◆(A)『お客さんを集めているのか?』

◆(B)『商品を売っているのか?』

◆(C)『その商品は集めたお客さんに合っているのか?』


この3つになります。


『どれも、やっている』と言われますが、突っ込んで聞くと、『意外とやっているつもり』になっているようです。

特に、(A)の『お客さんを集めているのか?』は、売上げが上がっていない時ほど、不足しがちになっています。


<例えば>
チラシを使って、売上げを上げる場合

『チラシ枚数1万枚で、売上げ50万円を上げたチラシ』があったとします。

その時の『チラシコストが、10万円』だったとすると、『10万円のカネで、50万円の売上げを買った』と言えないでしょうか?


販促業界では、『売上げは、カネの力で買える』と、よく言われます。


なぜなら、このチラシを、『さらに10万円掛けて1万枚まけば、さらに50万円の売上げがあげられる』からです。

つまり、『20万円のカネで、100万円の売上げを買った』ことになります。

単純計算で、このような結果になるかは分かりません。

しかし、売上げが上がることは事実です。



このように、とても極端な言い方ですが、『売上げは、カネの力で買える』のです。

しかし、実際は、このようには行きません。

なぜなら、多くのカネを掛けても、単に売上げが上がるだけでは、利益が出ない場合があるからです。

だから、多くのカネを掛けることに躊躇します。



だとしたら、最初の問い掛けが、『なぜ利益が出ないのか?』でなければおかしいのです。



では、『なぜ利益を焦点に当てないのでしょうか?』

それは、確かに売上げは、カネの力で買えます。

しかし、利益は、カネの力では買えないからです。

『利益を出す』には、どうしても『ヒトの力』が必要になります。


『カネの力』はある意味、社長さんの一存で決めることができるのですが、『ヒトの力』は、スタッフさんの協力がいるのです。

しかも、時間と手間がかかって、すぐには上手く行きません。

だから、時間や手間がかかる『利益』よりも、すぐに結果が出る『売上げ』に焦点が当たるのです。

それでも、『利益』に焦点を当てるとすると、

<例えば>
先程のチラシの場合

チラシの内容を変えて、『チラシ枚数1万枚で、売上げ70万円を上げよう』と考えます。

そのためには、『特定のお客さんに合ったちょっと単価の高い商品』を載せなければいけないのです。

そして、そんな特定のお客さんが来店された時に、スタッフさんがそのお客さんの事情をしっかり聞いて、そのちょっと単価の高い商品を売るようにすればいいでしょう。

また、チラシを見て来られたお客さんに、さらに満足してもらうために、再度来店されるように促し、チラシ期間中にもう一度来てもらうようにすれば、同じチラシコストでさらに売上げが上がるのです。


このように、チラシ枚数は1万枚でも、スタッフさんの『ヒトの力』があれば、単価の高い商品を売ることも、再来店でさらに売上げを積み上げることも可能になります。

すると、『ヒトの力』で利益が出て来るのです。


しかし、そんなスタッフさんがいないお店では、『ヒトの力』は使えません。

だから、『なぜ利益が出ないのか?』でなくて、『なぜ売上げが上がらないのか?』となるのです。



どうでしょうか?



もしも、あなたが、『なぜ売上げが上がらないのか?』と疑問を持ったとしたら、同時に、『なぜ利益が出ないのか?』と問い掛けてみて下さい。

そして、どのようにすれば、『カネの力』と『ヒトの力』を上手く使えるような仕組みを作ることができるのか?

一度考えてみて下さい。

それが、社長さんの本来の仕事だと信じています。



最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則