店頭看板の事例(クリーニング店のゆかた) | 値上げができる店頭看板の考え方・作り方

値上げができる店頭看板の考え方・作り方

もしも今、みんながサボらず一生懸命働いていて、利益が思うように出ていないのだったとしたら、それは単価が低いのが原因です。思い切って値上げをしてみませんか? 店頭看板を通じて、値上げができる考え方をお教えします。

こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。

クリーニング店さんの『ゆかた』に関する気になるPOPの事例を紹介します。

【現状のPOPの書き方】

 
 
 

【コメント】

クリーニング店さんが、店内で『ゆかたのクリーニング』を呼び掛けているPOPです。

『このPOPを店頭看板にも書きたいのですが、このままでもいいでしょうか?』というお問合せがありました。

『ゆかたをクリーニングすると、どうなるのか?』というメリットをしっかりと伝えて、『ゆかたの準備はできていますか?』と問い掛けて、最後に、『今なら間に合いますよ!』と行動を促しているとてもいい流れのPOPです。

このまま店頭看板に書いてもいいのですが、ここまでできていれば、もうちょっと欲張ってみたいと思います。



ちょっと変更すると、もっとよくなるポイントを、下の流れで説明していきます。

『>』が原文。

『→』が説明文。

『◆』が変更文。




【POPの文章】

>夏 ゆかた
>シャキっとのりのきいたゆかたは
>ピシっと姿勢が決まり、ステキな
>貴女に変わりますよ!
>ゆかたの準備はできていますか?
>今なら間に合いますよ!



→このクリーニング店さんがある京都は、今、祇園祭が始まろうとしています。

→なので、『夏』という最初の言葉を、もう少し具体的にしてみたいですね。

→例えば、『夏』と言えば祇園祭、『今年も祇園祭りが近付いて来ましたね』とすると、より具体的になります。

→それと、次の『ゆかた』という言葉なのですが、クリーニング店さんからすると、もう『ゆかた』が必要だからとイメージできるでしょうが、お客さんからすると、『ゆかた』はもう少し先のようなイメージだと思うのです。

→なので、『ゆかたを着る実感が少ない』ような気がします。

→実感が少ないと、お客さんは行動してもらえません。

→なぜなら、まだ必要ないと感じているからです。

→お客さんにそう感じられると、クリーニング店さんとの間に距離ができてしまいます。

→なので、この距離を縮める必要があるでしょう。

→そこで、例えば、『去年のゆかたの着心地は、どうでしたか?』と問い掛けて、去年を思い出してもらうのです。

→『そう言えば、去年は、〇〇だったな』となり、去年が良くても悪くても、『ゆかたを着る実感』が出てきます。

→『ゆかたを着る実感』を持ってもらえば、必要性が出て来ますので、この後、現状のPOPのメッセージを届ければ伝わりやすくなるでしょう。



【変更後看板の文章】

〈例えば〉
◆店頭看板の事例(クリーニング店のゆかた)

 



【今回のポイント】

→実際に、店頭看板に書いてもらった写真です。

→花火のイラストもあって、とてもいい感じだと思います。

→『夏』と言えば花火大会や祇園祭と具体的にして、『今年も花火大会や祇園祭りが近付いて来ましたね』と季節の出来事を上手く取り入れることが今回のポイントです。

→それと、まだ『ゆかたを着る実感が少ない』ような気がしたら、『去年のゆかたの着心地は、どうでしたか?』と去年のことで問い掛けて、思い出してもらいましょう。

→そうすることで、お客さんとクリーニング店さんとの距離を縮まります。

→このように、地域のイベントと自店の商品を上手くつなげて、POPや店頭看板でタイミングよく伝えてあげて下さい。

→きっと、タイミングのよい店頭看板を、お客さんも期待しているはずです。



こんな感じです。

店頭看板の書き方はいろいろあります。

納得のいくところだけ、採用いただければありがたいです。


最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則