店頭看板の事例(クリーニング店の布団のダニ) | 値上げができる店頭看板の考え方・作り方

値上げができる店頭看板の考え方・作り方

もしも今、みんながサボらず一生懸命働いていて、利益が思うように出ていないのだったとしたら、それは単価が低いのが原因です。思い切って値上げをしてみませんか? 店頭看板を通じて、値上げができる考え方をお教えします。

こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。

クリーニング店さんの『布団のダニ』に関する気になる店頭看板の事例を紹介します。

【現状の店頭看板の書き方】

 
 
 

【コメント】

クリーニング店さんが、『布団のダニ』についてお知らせしている店頭看板です。

とても良くできている看板だと思います。

ダニの生態は、知っているようで知らない人が多いことでしょう。

ダニは、6月~8月の3カ月で、卵を産み続けて、9月~10月まで生息するのが現状です。

その住み家となるのが、今回お知らせしている『お布団の中』が一番多いところになります。

この辺りを、現状の店頭看板で詳しくお知らせしているのですが、『モノの問題』に偏り過ぎているのが、ちょっと残念です。



ちょっと変更すると、もっとよくなるポイントを、下の流れで説明していきます。

『>』が原文。

『→』が説明文。

『◆』が変更文。




【現状看板の文章】

>お布団の中はダニの温床です
>アレルギー被害のトップはダニやフンや
>死骸と言われています。ダニはこれから
>増えはじめ、8月頃にはピークを迎えます。
>その後、フンや死骸も10月頃まで増え続けていきます。
>そこでこの時期にお布団の丸洗いをおすすめします。
>当店では、乾燥機を60°Cまで上げて乾燥させるので、ダニを退治できて安心です。
>ダニが増えてしまう前に、お布団をキレイにしませんか?




→『モノの問題』に偏り過ぎているのが、ちょっと残念と言いましたが、では、『何の問題』に近づけばいいのでしょうか?

→それは、『ヒトの問題』にするほうがいいですね。

→そのほうが、より身近に感じてもらえるので、想像してもらいやすくなります。

→例えば、『ダニ被害で家族の健康が心配なお母さんに』と、『ヒトの問題』にするのです。

→そうすると、『お布団はダニの温床です』と、『モノの問題』よりも、より身近に必要性を感じませんか?

→それと、できれば、『えっ、違うの?』という意外性もあればいいですね。

→例えば、『ダニ被害は、ダニそのものが問題と思っていませんか?』と問い掛けることで、答えがしりたくなります。

→後は、ダニの生態のことを簡単に説明して、『お布団の丸洗い』につなげて行くのです。

→それと最後に、『このチャンスをお見逃しなく!』と、行動を促すようにしましょう。



【変更後看板の文章】

〈例えば〉
◆店頭看板の事例(クリーニング店の布団のダニ)
『ダニ被害』で家族の健康が心配な
お母さんに

ダニ被害は、ダニそのものが問題と
思っていませんか?

実はダニよりもダニのフンや死骸が
アレルギー被害の原因なんですよ!
ダニは6月~8月まで増え続け10
月頃にフンや死骸の量がピークを迎
えます。

そこで、ダニが増えてしまう前の今
が、お布団を丸洗いするチャンスな
のです。60°Cで乾燥させますの
で、ダニを退治してフンや死骸も一
掃できます。
このチャンスをお見逃しなく!




【今回のポイント】

→『モノの問題』に偏り過ぎずに、『ヒトの問題』に近づくことが今回のポイントです。

→そのために、『ダニ被害で家族の健康が心配なお母さんに』と、呼び掛けることから始めます。

→このように、『〇〇なお母さんに』と呼び掛けると、流れが『ヒトの問題』になって来るのです。

→この一文があると、感情が動きやすいメッセージになります。

→なぜなら、『大切な家族の健康が本当に心配』だからです。

→これが、『お布団の中は、ダニの温床です』では、『ダニはイヤ』という感情になるかもしれませんが、だから、『お布団を丸洗いしなければ』となりにくいと思います。

→ちょっとしたことですが、冒頭の『誰に』は、とても強力です。

→慣れるまでは、『誰に、呼び掛ければいいのか?』を、意識して下さい。



こんな感じです。

店頭看板の書き方はいろいろあります。

納得のいくところだけ、採用いただければありがたいです。


最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則