お客さんに提案がしやすくなる最初の声掛けとは? | 値上げができる店頭看板の考え方・作り方

値上げができる店頭看板の考え方・作り方

もしも今、みんながサボらず一生懸命働いていて、利益が思うように出ていないのだったとしたら、それは単価が低いのが原因です。思い切って値上げをしてみませんか? 店頭看板を通じて、値上げができる考え方をお教えします。

こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。



りピートのお客さんがお店に来られた時に、最初の声掛けをすると思います。

では、次の2つの声掛けの言葉なら、どちらを使うことが多いでしょうか?

◆(A)『いらっしゃいませ』

◆(B)『こんにちは』

どうでしょうか?


あまり意識していないことが多いので、ひょっとしたら両方使っているかもしれませんね。

でも、実は、最初の声掛けの言葉1つで、その後の提案を受け入れてもらえるかどうかが決まるのです。


では、(A)と(B)の声掛けは、どこが違うのでしょうか?

実際のシーンを思い出してもらえれば、すぐに分かると思います。


例えば、(A)の『いらっしゃいませ』と、こちらがお客さんに声掛けした後、お客さんは何と言い返されるでしょうか?

おそらく、『だまったまま』だと思います。

『だまったまま』と言うか、言い返す言葉がないのです。

これは、『いつも、ありがとうございます』という声掛けでも同じになります。



では、(B)の『こんにちは』と、声掛けした後はどうでしょうか?

おそらく、お客さんも『こんにちは』と、言い返されると思います。

これは、『おはようございます』でも、『こんばんは』でも同じです。



どうでしょうか?



なので、(A)と(B)の声掛けの違いは、『お客さんも言い返せるかどうか?』なのです。

これは意識していないと、なかなか使えないと思います。

この後の声掛けで、『日差しが強くなりましたね』と声掛けすれば、『そうね、強くなって来たわね』とお客さんも返しやすいのです。

先程の『挨拶の声掛け』や、今の『季節や天候の声掛け』は、お客さんが返しやすい声掛けになります。



では、なぜ、お客さんが言い返しやすい声掛けをしたほうがいいのでしょうか?

それは、お客さんは、『自分の話を聞いて欲しくて、お店に来る』ことが多いからです。

ここでいう『自分の話』とは、『なぜ、お店に来なければいけなくなったのか?』の出来事や理由になります。


でも、お店のスタッフさんは、ほとんどこのことを意識していません。

なので、お客さんは、『話たくても、話せない』のです。

これは、お客さんに限らず、『人は誰でも、話を聞いてもらいたい』という願望があります。

しかし、『話を聞いてもらえない雰囲気の時は、躊躇して話さない』だけなのです。



例えば、先程の『挨拶の声掛け』、『季節や天候の声掛け』の後に、『今日は、どうされましたか?』と声掛けすれば、今日来られた理由を話されるお客さんが多くいます。


このような声掛けから、『こちらが、お客さんの話を聞く雰囲気』を作って、お客さんが自分の話を話すことができた後、どうなると思いますか?

今度は、『お客さんが、こちらの話を聞こう』としてくれるのです。


ここが、とても重要になります。


つまり、お客さんが話したい時は、こちらの話を聞いてくれないのですが、お客さんの話が終わった後は、こちらの話を聞こうとしてくれるのです。


このタイミングが分かっているのか、分かっていないのかで、こちらの提案を受け入れてもらえるのか、もらえないのかが、決まると言ってもいいくらいだと思います。


売り込みで失敗するのは、まだ、お客さんが、こちらの話を聞いてくれない時に、売り込むから失敗するのです。



どうでしょうか?



お客さんの声掛けで意識して欲しいのは、『こちらが、お客さんの話を聞く雰囲気』を作ることです。

聞く雰囲気を作って、お客さん自身の話を話してもらいましょう。

そうすると、今度は、お客さんが、こちらの話を聞いくれるのです。



今度、りピートのお客さんがお店に来られた時に、ちょっとだけ最初の声掛けを意識して下さい。

そうするだけで、その後の提案がとてもやりやすくなると思いますよ。



最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則