なぜお客さんの事情を聴かなければいけないのか? | 値上げができる店頭看板の考え方・作り方

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もしも今、みんながサボらず一生懸命働いていて、利益が思うように出ていないのだったとしたら、それは単価が低いのが原因です。思い切って値上げをしてみませんか? 店頭看板を通じて、値上げができる考え方をお教えします。

こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。



『どんな事情があるお客さんなのか?』聴かずに、お客さんが言われる通りの商品を提供しているスタッフさんが多くいます。

理由は、お客さんの言われる通りにしているほうが、当面の苦情はないし、時間もかからず、簡単だからです。

でも、それが、お客さんが本当に望むものではなかったとしたら、そのお客さんはもう二度とそのお店に来ないかもしれません。

そんな時、そのスタッフさんは、どう思っているのでしょうか?

たぶん、『お客さんの言われた通りしているのだから、仕方がない』と思っていることでしょう。



でも、本当にそれでいいのでしょうか?



もしも、『仕方がない』と思えなかったら、どうすればいいのでしょうか?

その1つの方法が、『どんな事情があるお客さんなのか?』を聴くことだと考えます。


でも、頭で分かっていても、なかなかお客さんの事情が聴けないのが現状のようです。



では、なぜ聴けないのでしょうか?


理由を聞くと、『どのように聴けばいいのか、分からないから聴けない』とよく言われます。

確かに、それも1つの理由でしょう。

しかし、本当はもっと違うところに理由があるような気がします。

それは、スタッフさんの勘違いです。

例えば、お客さんの言われる通りに商品を提供しているスタッフさんは、次のように考えています。

それは、お客さんは自分が望むことや困っていることをハッキリ分かっていて、それを解消するために、その商品を求めていると考えているのです。

しかし、実はそうではなくて、ほとんどのお客さんは、何となく商品を求めています。

つまり、お客さんは、自分が本当に望んでいることや困っていることの本当の原因が分からいないまま、商品を求めているのです。


ここに、スタッフさんの勘違いがあります。


この勘違いがあるからこそ、『別に、お客さんの事情など聴かなくても大丈夫』と思ってしまうのです。

でも、この勘違いに気付くと、お客さんの事情を聴かないと、怖くて商品を売れなくなります。



どうでしょうか?




何となく分かってもらえたでしょうか?



それでは、『お客さんの事情を聴かなければいけない』としたら、一体どんな事情を聴けばいいのでしょうか?

それは、次の2つは最低限聴いて欲しいと思います。

◆(1)『どこで、どうしたのか?』

◆(2)『結果、どうなりたいのか?』



この2つです。


(1)の『どこで、どうしたのか?』を聴くと、現状の事情が分かります。

そうすると、その事情に適した商品の提供ができるのです。

これが、当初お客さんの言われていた商品と違う場合、おすすめの仕方は、次のようになります。

◆『このような事情のあるお客さんには、こちらよりもこちらの方が、いいと思いますが、どうされますか?』

こんな感じです。

このことを、何も事情を知らないスタッフさんから言われると、『大きなお世話』と思われてしまいますが、ハッキリと事情を分かっているスタッフさんから言われると、『あら、そうなの』と言って、すんなりと受け入れてもらいやすくなります。



さらに、(2)の『結果、どうなりたいのか?』を聴いていると、未来の事情が分かるので、その事情を加味した商品の提供ができるのです。

また、今回だけの来店で解消しない場合は、次回の来店をおすすめする際も、

◆『このような事情のある〇〇さんには、次回は〇月〇日頃のご来店が望ましいです。ご都合はどうですか?』

とおすすめすることもしやすくなります。

そして、

◆『これくらいの来店間隔で、〇回くらいが目安ですが、どんな感じですか?』

と全体の目安をお伝えすることもできるのです。

そうすると、『はい、分かりました』と納得してリピートしてもらいやすくなります。



このように、『どんな事情があるお客さんなのか?』を聴くだけで、納得されて商品を買われたり、繰り返しリピートされたりされるのです。



どうでしょうか?



まずは、(1)の『どこで、どうしたのか?』から聴くようにして下さい。

そして、『こんな事情のあるお客さんには・・・』と、おすすめしてみてはどうでしょうか?

とてもスムーズに会話が進むと思いますよ。




最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則