店頭看板の事例(男性化粧品店のスタイリング材) | 値上げができる店頭看板の考え方・作り方

値上げができる店頭看板の考え方・作り方

もしも今、みんながサボらず一生懸命働いていて、利益が思うように出ていないのだったとしたら、それは単価が低いのが原因です。思い切って値上げをしてみませんか? 店頭看板を通じて、値上げができる考え方をお教えします。

こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。

男性化粧品店さんの『スタイリング材』に関する気になる地下鉄の中吊りポスターの事例を紹介します。

【現状の中吊りポスターの書き方】

 
 
 

【コメント】

大阪の地下鉄で、お知らせしている『男性化粧品のスタイリング材』の中吊りポスターです。

電車の中の広告で、中吊りポスターはもっとも読まれやすい場所になります。

なぜなら、乗客の目が一番行きやすいところだからです。

なので、広告料金もそこそこします。

大阪の地下鉄の場合、通常、B3サイズのシングルで7日間掲出、100万円近くです。

B3サイズ2枚分のワイドで7日間掲出、200万円近くになります。

大体、1車両中1枚が掲出されて、8両編成だと8枚です。

大阪の地下鉄の中吊りポスターは、ほぼ全線で掲出されます。

掲出総枚数が1000枚以上です。

単純計算すると、B3シングルで1枚当たり1000円で、B3ワイドで1枚当たり2000円になります。

これが安いのか、高いのか分かりません。

しかし、毎回、掲出しているところを見ると採算が取れているのでしょう。

主に、新発売の商品の広告が多く、今回もそんな商品だと思います。

この広告は、B3ワイドの広告なので、広告費が7日間で200万円近く掛かっている計算です。

内容面を見ると、流石にキーワード満載の内容と流れだと思います。

今回はこれを、『もしも、店頭看板にするならば』という視点でのチャレンジです。



ちょっと変更すると、もっとよくなるポイントを、下の流れで説明していきます。

『>』が原文。

『→』が説明文。

『◆』が変更文。




【現状看板の文章】

>40才以上の男性のみなさん。
>窓ガラスに映った自分の髪を見て、最近うまくキマらないんだよな~
>なんかぺしゃんこなんだよな~、とか思っていませんか?
>もう歳だしなんて・・・とおっしゃらないでください。
>40代になって髪のハリ・コシがなくなり髪型がキマリにくくなるのは
>確かですが、そこで『商品名』ならですね、
>浸透性アミノ酸の力で髪の内側から弾力を与え昔みたいに
>スタイリングできるようになるんです。
>40代のカッコイイはこれからですよ。
>40才からの髪、もう一度キマる




→最初の呼びかけの『40才以上の男性のみなさん』と、最後のお客さんが手にいれる結果の『40才からの髪、もう一度キマる』を一番目立つようにして、この中吊りポスターで、『誰に、何を言いたいのか?』を一目で分かってもらおうとしているところは流石です。

→そして、『窓ガラスに映った自分の髪を見て、最近うまくキマらないんだよな~』と、乗客の状況と状態で、『あっ、俺のことだ』と注目させているところもにくいと思います。

→これは、地下鉄に乗っているお客さんを想定しているからです。

→このように商品を使ってほしいお客さんがハッキリ分かっているのに、『40才以上の男性のみなさん』の最初の呼びかけが大き過ぎるのは違和感を感じます。

→多分これは、先程の『広告費が7日間で200万円近く掛かっている』から、できるだけ多くのお客さんに見てもらいたいという思いがあるからかもしれませんね。

→その点、店頭看板なら、そんな気遣いはいらないので、最初からハッキリと決めて呼び掛けてみたいですね。

→その後の流れは、使える言葉が多くありますので、ほぼ言葉の並べ替えでできるように思います。



【変更後看板の文章】

〈例えば〉
◆店頭看板の事例(男性化粧品店のスタイリング材)
最近、髪がぺちゃんこでうまくキマ
らない40代男性のあなたに

思い通りにスタイリングできなくて
も『もう歳だからな・・・』とあき
らめていませんか?

実は細くなってボリューム感がなく
なった髪を内側から弾力を与えて、
20代のようなスタイリングができ
るようになるんですよ!

40代からの髪をもう一度キメる
『商品名』
40代のカッコイイはこれからです
まずは店内でお試し下さい。




【今回のポイント】

→今回は、地下鉄に乗っているお客さんを想定して作られているポスターを、お店の前を通るお客さんを店内に呼び込むという想定に変えて書くという試みをしてみました。

→なぜ、このようなことをしたかというと、今回のようなキーワード満載のプロが書いた販促物から学ぶところが多いからです。

→でも、ただ単に書かれたものを読んでいるだけでは、いつまで経っても身に付きません。

→自分で作ってみてこそ、身に付くのです。

→おそらく、このブログ記事を読まれているだけの方は、『最初のポスター』も『変更後の店頭看板』も同じ内容のように見えるはずです。

→でも、実際に店頭看板を書かれている方は、『あっ、そうか、お客さんの状況や状態も考えて、このように変えるのか』と、気付かれたと思います。

→ちょっとしたことですが、ここが大きいと思って下さい。

→なぜなら、お客さんを意識して、お客さんに近づこうとしているからです。

→ここが理解できれば、後は、そのお客さんが求める商品をつなげるだけなので、とても簡単になります。

→見るだけ、読むだけでなく、『実際に自分のお店の場合ならどうなるのか?』と思って、作り変えてみるこのことが今回のポイントで、一気にスキルアップするコツなのです。



こんな感じです。

店頭看板の書き方はいろいろあります。

納得のいくところだけ、採用いただければありがたいです。


最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則