こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。
お店には、『当然』の部分と、『驚き』の部分があります。
『当然』とは、お客さんが期待していることを、期待通りに行うことです。
『驚き』とは、お客さんが期待していることの、期待を超えることを言います。
では、あなたは、『当然』と『驚き』のどちらが大切だと思いますか?
多くの人が、『驚き』が大切と思っているのです。
確かに、『自店には、他店にないこんな驚きがある』と言えば、とても魅力的なことになります。
初めてこれを体験したお客さんは、きっと驚くことでしょう。
なぜなら、期待以上の体験だからです。
では、2回目、3回目はどうでしょうか?
次は、期待通りなので、もう驚かないかもしれませんね。
ということは、2回目、3回目を利用するお客さんからは、期待通りなので、『当然』と思うのです。
でも、お客さんにとって、期待通りやってくれることは、もう驚きではありませんが、期待通りでも喜ばれます。
どうでしょうか?
『当然とは、驚きの積み重ね』と考えられないでしょうか?
このように考えると、『当然』のほうが大切だと思いませんか?
しかし、『驚き』も大切になります。
なぜなら、『同じ当然』が長く続くと、お客さんはどうしても飽きてしまうのです。
飽きると、今度は期待通りしていても、『期待はずれ』と感じられて、何か『新しい驚き』が欲しくなり、他のお店を探そうとします。
そうならないために、常に、お店には『驚き』が必要になって来るのです。
そして、その『新しい驚き』が、『新しい当然』になって行きます。
そうすると、お客さんは、飽きずに『新しい当然』を繰り返し利用してもらえるようになるのです。
<例えば>
よく東京ディズニーランドが例に出されます。
お客さんに飽きられないように、常に、『新しい驚き』があるアトラクションやパレードなどを、次から次へと提供し続けているのです。
それと、東京ディズニーランドの『当然』のすごさも忘れてはいけません。
それは、キャスト(演者)のことです。
彼らキャストは、何回も同じことをしてても、常に初めてやっているように演じます。
なぜなら、常に『初めて感』を出さなければ、『ゲスト(お客さん)に感動を与えられない』と思っているからです。
この『当然』はすごいと思います。
長年演じているキャストの一番の心配ごとは、『今の演技、初めてのように見えた』です。
ここまで、『当然』に徹してくれているからこそ、あの『驚き』があるのです。
どうでしょうか?
『当然』があるから、『驚き』があると思えないでしょうか?
それと、ヒトが関わる『当然』で、よく言われることに、『手間』があります。
<例えば>
◆(A)『手間を省くことが当然』の場合
◆(B)『手間を掛けることが当然』の場合
先程の東京ディズニーランドの『アトラクション』が、(A)の手間を省くことと言えるでしょう。
テーマ性のある大きな空間を使って、その中にいるだけで感動を演出しています。
そして、『キャスト(演者)』は、(B)の手間を掛けることに当たると言えるでしょう。
ゲスト(お客さん)に感動を与えるために、精一杯手間を掛けていると思います。
どうでしょうか?
あなたのお店の『当然』と『驚き』は何でしょうか?
一度考えてみて下さい。
特に、重要なのが『当然』です。
あなたのお店にもきっとあります。
最初、『驚き』だったことが、今は、『当然』なっていることです。
ここがハッキリし出すと、あなたのお店が、どんどん変わって行くと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則