こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。
あなたのお店では、次のどちらのスタッフさんが多いでしょうか?
◆(A)『文句を言うスタッフさん』
◆(B)『感謝をするスタッフさん』
どうでしょうか?
複数の社長さんに聞いてみると、(A)の『文句を言うスタッフさん』が多いと答える方が多いように思います。
では、『どうして、スタッフさんは文句を言うのでしょうか?』
原因を見つけるために、(B)の『感謝をするスタッフさん』が多いと答えた社長さんに聞いてみました。
→わたし『社長さんのところでは、どんなことをしているのですか?』
すると、
→社長さん『別に大したことはしていないと思います』、『ただ、スタッフさんの話を聞く機会を多く持っていることくらいです』
→わたし『話を聞く機会、ですか?』
→社長さん『はい、そうです』
→わたし『どんな感じで、話を聞かれるのですか?』
→社長さん『表情が明るいスタッフさんと、表情が暗いスタッフさんとに分けて聞いています』
実際に、どのように聞いているのかというと、
◆『表情が明るいスタッフさん』に対して
→社長さん『最近、どう?』、『何かいいことあった?』、『ちょっと教えて』
→スタッフさん『はい、実はこの間、こんなことがありました』
→社長さん『へえ~、それはよかったね』、『それって、何をしたの?』
→スタッフさん『はい、こんなことをしました』
→社長さん『あっ、そっか、そんなことをしたんだ』、『教えてくれて、ありがとう』、『また、教えてね』
→スタッフさん『はい』
こんな感じの短いやり取りでいいようです。
◆一方、『表情が暗いスタッフさん』に対しては、
→社長さん『どうしたの?』、『何かあったの?』、『何でもいいから、言ってみて』、『仕事のことでも、それ以外のことでもいいので、ちょっと教えて』
まあ、このように聞いても表情の暗いスタッフさんの反応は、
→スタッフさん『いや、別に』、『何でもないです』
と言われることが多いです。
それでも、このような問い掛けをあきらめずに、社長さんが繰り返し聞いていたら、そのうち、
→スタッフさん『実は・・・、こんなことがありまして・・・』
と話してくれるようになるようです。そうしたら、
→社長さん『あっ、そうか』、『そんなことがあったのか』、『誰にも言えなくて、困っていたんだね』、『話を聞かせてくれて、ありがとう』、『何かできることある?』
→スタッフさん『いや今のところ大丈夫です』
→社長さん『それならいいけど』、『また困ったら、聞かせてね』
→スタッフさん『はい』
こんな感じで、どちらのスタッフさんにも、『話を聞く機会を多く持つようにしている』ようです。
そして、最後に、『教えてくれて、ありがとう』、『話してくれて、ありがとう』と言って、さらに、『また教えてね』、『また聞かせてね』と伝えています。
どうでしょうか?
この話を、先ほどの(A)の『文句を言うスタッフさんが多い』と答えた社長さんにしてみました。
そして、社長さんのところは、スタッフさんから『話を聞く機会を多く持っていますか?』と聞いてみたところ、その社長さん曰く、
→社長さん『いや~、私のところは、スタッフさんから話しを聞くのではなく、私の話を聞かせていることが多いです』
→わたし『話を聞くのではなく、話を聞かせているのですか?』
→社長さん『はい、そうです』
このことから想像すると、どうやら、『社長さんからいつも話を聞かされているばかりで、自分達の話を一つも聞いてくれないスタッフさん』ほど、文句を言うような気がします。
通常、人は話を聞いてもらうことで、『自分のことが、分ってもらえた』と思うのです。
また、うなずいて聞いてもらうことで、『自分のことを、認めてもらえた』と思います。
さらに、『ありがとう』と言われることで、『自分のことを、ほめてもらえた』と思うものです。
『分ってもらえて、認めてもらい、ほめてもらえた』人に、感謝はしても、文句は言いません。
逆に、『分ってもらえず、認めてもらえず、ほめてもらいない』人には、文句は言っても、感謝はしないと思います。
どうでしょうか?
違いは、『話を聞く機会を多く持つ』だけです。
もしも、『文句を言うスタッフさんが多いな~』と感じたら、勇気を出して、スタッフさんに話を聞いてみて下さい。
試す価値はあると思いますよ。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則