こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。
人は『痛み』を避けて、『快楽』を求めて行動すると言われています。
『そんなこと当たり前』と思われたかもしれませんが、現実は当たり前ではないのでややこしいのです。
<例えば>
よく出される事例の1つに、『タバコの煙』があります。
『タバコの煙』を『快楽』と感じる人は、仕事の区切りとか、ちょっと考え事をする時とかに、いっぷくタバコが吸いたくなるものです。
つまり、『タバコの煙』を吸うことが楽しみになり『快楽』と感じます。
逆に、タバコを吸いたい時に、タバコが無かったり、吸えなかったりすると、苦しくになり『痛み』と感じるのです。
一方、『タバコの煙』を『痛み』と感じる人は、とにかく『タバコの煙』が我慢できません。
なので、喫茶店や飲食店で分煙していないお店は、絶対に入らないのです。
また、路上で歩きながらタバコを吸っている人が前にいたら、走ってでもその人の前に行きます。
それくらい『タバコの煙』がイヤで、『痛み』と感じるのです。
健康面で考えると明らかに『痛み』で、『タバコの煙』は体に良くない、『毒』であると言っても言い過ぎではありません。
しかし、そんな『痛み』のはずの『タバコの煙』を、『快楽』と感じる人には気持ちを落ち着ける『薬』となってしまうのです。
どうでしょうか?
どちらの人も、『痛み』を避けて、『快楽』を求めているのです。
しかし、その行動は正反対になっています。
さらに、『失敗すること』に対しても、この違いが見て取れるでしょう。
<例えば>
『失敗すること』に『痛み』と感じる人は、できるだけ失敗しないように準備をし、不安を無くした上で行動することが基本です。
しかし、どんなに準備しても不安は無くなりません。
1つの不安が無くなったかと思えば、また次の不安が生まれるのです。
こんな感じで、最後は不安を残したまま、自信のない行動を取ることになります。
結果、大抵は、『失敗すること』が多くなり、そのことに『痛み』と感じる人は、たまらないほどの『痛み』を受けるのです。
すると今度は、完全に不安が無くなるまで、行動しなくなります。
決断できない人のほとんどが、この『失敗すること』に『痛み』を感じている人なのです。
一方、『失敗すること』が『快楽』と感じる数少ない人は、『失敗しなければ、上手くいかない』と本当に考えています。
だから、『失敗すること』が『快楽』になるのです。
もちろん、この人でも『失敗すること』はイヤであることに変わりはありません。
しかし、『失敗すること』以上に得られることがあると、気付いているから『快楽』になるのです。
どうでしょうか?
2つの事例で言いたかったのは、どちらが良くてどちらが悪いと言っているのではありません。
それよりも自分は、今、何に『痛み』を感じて、何に『快楽』を感じているのかに、気付くことが大切だと言いたかったのです。
自分だけなら、気付けなくてもいいのかもしれません。
しかし、このことが気付けないと、お客さんの『痛み』や『快楽』は、絶対に気付けないからです。
そして、気付けないままお客さんとお話をすると、自分の勝手な解釈で、お客さんの『痛み』や『快楽』を決め付けてしましいます。
そうすると、そのお客さんとは『共感』できないので、そのお客さんのお役に立つことは、まずできないでしょう。
やることは簡単です。
◆『目の前のお客さんは、何に『痛み』を感じ、何に『快楽』を感じているのか?』
自分に問い掛けるだけです。
最初は、なかなか分からないと思います。
でも、そのうち感じるようになるはずです。
まずは自分の『痛み』と『快楽』に気付き、その上でお客さんの『痛み』と『快楽』に気付いてあげて下さい。
そして、お客さんの『痛み』を解消してあげ、その上で『快楽』を叶えてあげましょう。
最初は『痛み』で、次に『快楽』です。
この手順を踏むことで、お客さんとの『つながり』がより長く続けられることになります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則