店頭看板の事例(ワインとイタリアン店のなにわ黒牛牛丼) | 値上げができる店頭看板の考え方・作り方

値上げができる店頭看板の考え方・作り方

もしも今、みんながサボらず一生懸命働いていて、利益が思うように出ていないのだったとしたら、それは単価が低いのが原因です。思い切って値上げをしてみませんか? 店頭看板を通じて、値上げができる考え方をお教えします。

こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。

ワインとイタリアン店さんの『なにわ黒牛牛丼』に関する気になる店頭看板の事例を紹介します。

【現状の店頭看板の書き方】

 
 
 

【コメント】

オフィス街にあるワインとイタリアンのお店が、ランチのテイクアウトで、『なにわ黒牛牛丼』をお知らせしている店頭看板です。

このお店の看板を見て、『なぜ、ワインとイタリアンのお店が、牛丼なの?』という疑問が湧きます。

オフィス街のランチタイムの1時間は、極端に言えば、ちょっとした戦争です。

食を求めて、いっせいに集団が動きます。

そんな中、『できれば、ちゃんとした食事をゆっくり食べたい』というお客さんの声から、考え出されたのが、この牛丼のようです。

『早くできて、食べ応えがあって、ちゃんとした食材で』というのが、今回の『なにわ黒牛牛丼』になります。

『なにわ黒牛』は、大阪産として認定された黒毛和牛造り手の想いがこもる、1カ月に5頭しか出荷されない希少な地元のお肉です。

将来的には、このお肉を使ったイタリアン料理もできそうに思います。



ちょっと変更すると、もっとよくなるポイントを、下の流れで説明していきます。

『>』が原文。

『→』が説明文。

『◆』が変更文。




【現状看板の文章】

>大阪産 黒毛和牛
>なにわ黒牛牛丼
>販売しています。
>ドリンク付、コーヒーorウーロン茶
>なにわ黒牛牛丼 800円+税
>なにわ黒牛ネギ塩ダレ牛丼 800円+税
>大阪が誇る なにわ黒牛を
>牧場から直接購入
>なにわ黒牛100%使用し
>お米も大阪の農家さんに
>直接会に行っています!
>限定10食




→自分達がいいと思った食材で、『ランチメニューを作りたい』という想いが強いので、どうしても商品寄りの流れになってしまいます。

→気持ちは分かりますが、できれば、もう少しお客さん寄りの流れにしたいですね。

→そのほうが、想いが伝わりやすいと思います。

→『こんなあなたに』、『なにわ黒牛牛丼のテイクアウトはいかがですか?』

→こんな感じで呼び掛けてはどうでしょうか?

→そして、写真が欲しいですね。

→写真を入れるとスペースが足らなくなるので、今回は、1品だけの紹介にします。

→最後の限定は、その理由をちょっとお知らせして、行動を促したいですね。




【変更後看板の文章】

〈例えば〉
◆店頭看板の事例(ワインとイタリアン店のなにわ黒牛牛丼)
ランチを限られた時間でせわしなく
食べるより、職場に戻ってゆっくり
食べたいあなたに

『なにわ黒牛牛丼』のテイクアウト
はいかがですか?
 
牧場直接購入のなにわ黒牛を100
%使用し、脂がさらっとして、肉は
しっかり食べ応えがあり、タマネギ
の甘みとパクチーの香りがいいです
よ。

なにわ黒牛牛丼 800円+税
(コーヒーorウーロン茶付き)

1カ月に5頭しか出荷されないため
1日限定10食まで、お早目に!




【今回のポイント】

→自分達がいいと思った食材で、『ランチメニューを作りたい』という想いの強さから、商品寄りになりがちな流れを、お客さん寄りにすることが今回のポイントです。

→『こんなあなたに』とすることで、この牛丼の必要性がハッキリしてきます。

→『あっ、そうか! そういう時に利用すればいいのか!』となれば、イメージしやすくなるのです。

→お客さんは、イメージできないものを買うことに躊躇します。

→『商品を作ること』も大切ですが、『利用シーンをイメージさせること』も大切です。

→そう言う意味では、写真もその役割が大きくなります。

→『なにわ黒牛って、どんな味がするのかな?』となれば、1日限定10食なので、すぐに買いたくなるのです。



こんな感じです。

店頭看板の書き方はいろいろあります。

納得のいくところだけ、採用いただければありがたいです。


最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則