こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。
店頭看板を考える場合に、すぐに頭に出てくるのは『商品のこと』だと思います。
これはいいことです。
◆『こんな商品がオススメ!』
◆『こんな商品はいかがですか?』
◆『こんなことができる、こんな商品があります』
これらのことは、『商品を売る』ためには必要なことです。
だから、ついつい『商品のこと』を一番最初に書いてしまいます。
しかし、自分達は当然のように分っていることでも、お客さんにとっては、何が何だか分かりません。
分からないと、お客さんには読んでもらいないのです。
なので、いきなり『商品のこと』を書くのではなくて、『誰に、アプローチすればいいのか?』という視点が、とても大切になります。
『誰にアプローチをするのか?』をハッキリさせてから、『商品のこと』をシッカリ伝えて下さい。
では、一体誰に、アプローチすればいいのでしょうか?
<例えば>
ある悩みを抱えているお客さんに、ある商品をお知らせしようとした場合、次の4つのタイプのお客さんがいたとしたら、誰にアプローチしますか?
◆(A)別に悩みなんか関係ない、どうってことないからと、気にしていないお客さん
◆(B)何かしたほうがいいのは分かるれど、面倒くさいから先延ばししているお客さん
◆(C)何が自分にピッタリ合うのか?、本当にコレでいいのか?と、探し続けているお客さん
◆(D)誰か助けて、早く助けてと、悩みの解決を急がれているお客さん
どうでしょうか?
こんな4つのタイプのお客さんがいたとしたら、あなたは、誰にアプローチしますか?
(D)ですか?、(C)ですか?、それとも(B)のお客さんですか?
それぞれタイプが違うお客さんですが、アプローチをするとなると、2つに大きく分かれます。
それは、こちらのお知らせに、『興味がないお客さん』と、『興味があるお客さん』の2つです。
まず、『興味がないお客さん』は誰かと言うと、(A)と(B)のお客さんになります。
このお客さん達は、『こうしたい』という願望がハッキリしないので、アプローチしにくいです。
逆に、(C)と(D)のお客さんは、こちらのお知らせに、『興味があるお客さん』になります。
なぜなら、このお客さん達は、『こうしたい』、『こうしなければいけない』という願望や強い決意があるので、アプローチしやすいからです。
別に、(A)と(B)のお客さんにアプローチするなと言っているのではありません。
アプローチしにくいので、(C)と(D)のお客さんを優先的に、アプローチすればいいと言っているだけです。
このように、店頭看板に書く内容は、『興味があるお客さん』だけに読まれればいいと、割り切ってアプローチしたほうが上手くいきます。
では、『興味があるお客さん』である(C)と(D)のお客さんには、どんなアプローチをすればいいのでしょうか?
また、どちらのお客さんを意識したほうが上手くいくのでしょうか?
◆(C)のお客さんへのアプローチ
このお客さんは、『そのうち客』と言われるように、すぐには行動してもらいにくいです。
『こうしたい』という願望はあっても、『こうしなければいけない』という強い決意がありません。
なので、しっかりと流れを作って、『こうすればいいですよ』と、考え方をハッキリと示してあげると上手く行きます。
<例えば>
『こんなことがしたい、でも、こんなことが不満と思っているあなたに』
『自分にピッタリ合うやり方がないと悩んでいませんか?』
『実は、悩みの原因はコレなんです』
『そこで、こんな解決策から始めると上手くいきますよ』
こんな感じで、『最初の行動ができる』ようなアプローチをします。
このような(C)のお客さんほど、『最初の行動ができない』から、『そのうち』と考えてしますことが多いです。
なので、とにかく、『最初の行動をさせる』ことを意識するアプローチをします。
『最初の行動をしてもらう』ことができれば、また次回も来店してもらえる場合が多いです。
◆(D)のお客さんへのアプローチ
このお客さんは、『今すぐ客』と言われるように、『やり方』さえ分かれば、すぐには行動してもらえます。
すでに、『こうしなければいけない』という強い決意があります。
なので、問題と解決策をしっかり伝えるだけで上手く行きます。
<例えば>
『こんな問題で困っているあなたに』
『ズバリ、こんな解決策がありますよ』
こんな感じで、『解決策を示す』ようなアプローチをすると、このような(D)のお客さんは、すぐに行動してもらえることが多いです。
しかし、このようにお客さんがすでに分っている問題は、どこのお店でも解決策があるので、その中の1つとして比較されやすくなります。
また、(D)のようなお客さんは、問題があって困っている時は来店されることが多くても、その時だけで、問題が解決したらもうリピートしないことが多いです。
このようなことから、店頭看板で意識するお客さんは、(C)のお客さんのように、『興味はあるが、できないお客さん』だけに読まれればいいと、割り切ってアプローチしたほうが上手くいきます。
店頭看板に正解はありません。
納得できるところだけ採用して下さい。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則