こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。
販促物でお客さんに呼び掛ける場合、次のどちらで呼び掛けることが多いですか?
◆(A)『〇〇地域のみなさんへ』
◆(B)『〇〇で困っているあなたに』
あなたの場合は、どちらに近いですか?
なぜ、こんなことを聞くかと言うと、この呼び掛けで、この後に続くメッセージが決まってしまうからです。
(A)は、この地域全員に向けて、『不特定多数の方に反応してもらおう』というメッセージが続き、どこか『自分目線』の話になります。
(B)は、ある悩みを抱えている人に向けて、『特定少数の方に反応してもらおう』というメッセージが続くので、『お客さん目線』になりやすいです。
どちらのメッセージが届きやすいかと言うと、(B)のほうが強く伝わるメッセージになります。
なぜなら、(B)の場合は、目の前の一人に向けて、あなただけのメッセージを伝えられるからです。
でも、それが頭では分っていても、どうしても沢山の人に反応してもらいたいから、『みなさん』と書いてしまいます。
だから、メッセージがぼやけてしまうのです。
そして、最初がぼやけると、その後もぼやけたままになります。
なので、『みなさん』と最初に呼び掛けたらダメなのです。
『みなさん』と呼び掛けたい気持ちを、ぐっと押さえて、『こんなあなたに』と勇気を持って絞り込んで欲しいと思います。
これは、最近流行のフェイスブックやラインなどのSNSの反応を見ても分かるように、個人メッセージの『伝わる力』は、それほど強烈なのです。
では、『みなさん』という言葉を使ってはいけないのでしょうか?
そうではありません。
呼び掛ける時は、『あなたに』のほうがいいと言いましたが、決めてもらう時は、『みなさん』を使うほうがうまくいきます。
どういうことかと言うと、『美容室の炭酸シャンプー』の販促物の例です。
<ここから>
髪の毛がペタッとなりやすく、頭皮の臭いも気になるあなたに
そんな時は、『炭酸シャンプー』です。
炭酸の力で、毛穴の脂や汚れを取ります。
◆『炭酸の泡で、毛穴や髪の汚れが取れるのが分かります』
◆『使うことで頭皮がキレイになり、髪にも栄養が伝わる感じです』
◆『洗い上がりがサッパリし、根元がフンワリしてきます』
と『みなさん』に言ってもらってます。
<ここまで>
こんな感じで、『体験者の声』を使って、安心してもらい、決めやすくできるのです。
このように、3人以上の方に言ってもらえれば、『みなさん』と言えます。
どうでしょうか?
もしも、お客さんから、『この商品どうなの?』と聞かれたら、『商品の説明が欲しい』のではなく、大抵、『買う言い訳が欲しい』時で、『安心して買いたい』時なのです。
なので、自信を持って、『みなさん、いいと言ってますよ』と、言ったあげれば、『じゃあ、お願い』となります。
このようにお客さんの『安心したい時の心理』が分かると、『えっ』と思うほど簡単に決まるものです。
◆呼び掛ける時は、『あなたに』
◆決めてもらう時は、『みなさん』
これを意識して、使い分けてみて下さい。
きっと、結果が出てきますよ。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則