チラシで、どんな新規客を集めればいいのでしょうか? | 値上げができる店頭看板の考え方・作り方

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もしも今、みんながサボらず一生懸命働いていて、利益が思うように出ていないのだったとしたら、それは単価が低いのが原因です。思い切って値上げをしてみませんか? 店頭看板を通じて、値上げができる考え方をお教えします。

こんにちは、集客できる店頭看板の販促相談員の伊丹芳則です。



『新規のお客さんを集めたい』と思った時に、まず頭に浮かぶのが『チラシ』です。

『チラシ』は、それくらい即効性がある販促ツールであることに間違いありません。


では、チラシを使って新規のお客さんを集める場合、どんなお客さんを集めればいいのでしょうか?

そんなお話をしてみたいと思います。


<例えば>ここに2種類のチラシがあります。

(A)のチラシ
◆5000枚で、60人の新規客を集めるチラシ(反応率1.2%)
◆客単価を『3000円』とすると、売上げは『18万円』

(B)のチラシ
◆5000枚で、10人の新規客を集めるチラシ(反応率0.2%)
◆客単価を『5000円』として、売上げは『5万円』

チラシ代金は、印刷代金と折込代金の合計が『1枚当たり9円』とすると、全部で『4.5万円』。



つまり、チラシ代金『4.5万円』を使って、(A)の売上げは『18万円』で、(B)の売上げは『5万円』ということになります。



あなたは、どちらのチラシを折り込みたいですか?

と聞くと、(A)のチラシと答える方が多いと思います。



なぜなら、(A)のチラシは『13.5万円』の利益を生み出しますが、(B)のチラシは『0.5万円』しか利益を生み出さず、ほとんどがチラシ代金で消えてしまうからです。


確かに、せっかくチラシを折り込んでも利益が出ないのでは、意味がないと考えるのも無理はありません。



しかし、次の条件が付いたらどうでしょうか?

<例えば>

(A)のチラシ
◆60人の新規客のうち、『1人』がその後の1年間で、5回リピートしてもらった
◆客単価を『3000円』とすると、売上げは『1.5万円』

(B)のチラシ
◆10人の新規客のうち、『6人』がその後の1年間で、5回リピートしてもらった
◆客単価を『5000円』とすると、売上げは『15万円』


つまり、『初回の時』と『リピート時』の売上げ合計は、(A)が『18万円+1.5万円=19.5万円』で、(B)が『5万円+15万円=20万円』ということになります。



どうでしょうか?


初回の時と比べて、(A)と(B)の売上げが、逆転してしまいました。


もちろん、『客単価の違い』や、『リピート回数の違い』で、(A)と(B)の関係は変化します。


でも、重要なことは、『リピート回数』という条件を考えると、今までの販促の考え方が変わるということです。


それと、お店の状況によっても変わりますが、新規のお客さん60人がイキナリ増えたら、現場のスタッフは慌てます。

場合によっては、人手不足になり、特別にスタッフの手配という、思わぬ出費を考えなければいけなくなります。


これが新規のお客さん10人だと、なんとかこなして、その後のリピートの対応も、スムーズにできるかもしれない増加だと思います。


それと、リピート回数の多いお客さんは、1年間だけでなく、その後も来てもらえる可能性が高く、それ以後の集客がとても安定してきます。


逆に、リピート回数が少ないお客さんは、次に来てもらえるか不安定で、その都度、チラシを折り込む必要が出て来ます。


このように、リピート回数が多い新規のお客さんを集めるか、リピート回数が少ない新規のお客さんを集めるかで、今後の『販促の考え方』が大きく変わって来ます。



なので、チラシでどんな新規客を集めればいいのか?

この問い掛けの答えは、『リピート回数の多い新規客』を集める方が有利ということになります。


しかし、社長さんからは、『とにかく新規のお客さんを集めて、それから、リピートしてもらいます』というお話をよく聞きます。


でも、本当にそれができればいいのですが、現実は、なかなかそううまくはいきません。

なぜなら、そもそも『リピートしないお客さん』を集めていることが多いからです。

先ほどの(A)のチラシは、『リピートしないお客さん』を集めている事例だと思います。


そうではなく、(B)のチラシのように、『リピートするお客さん』を集める考え方を持つことが大切です。

『どうすれば、リピートするお客さんを集める事ができるのか?』

と、ついつい『やり方』を知りたくなりますが、大切なのは、まず『考え方』を持つことです。

『リピートするお客さんを集める』という考え方を持つことが、一番大切なことだと思います。



『リピートするお客さんを集める』という考え方になると、

◆『今現在、どんなお客さんがリピートしてもらっているのだろう?』

◆『そのお客さんは、なぜリピートしてくれているのだろう?』

という疑問が湧いてきます。

こんな疑問が湧いてきたら、考え方が変わった証拠です。





最後まで読んでいただきありがとうございました。
株式会社アイ・マーケティング  伊丹芳則