新築一軒家(賃貸)を自宅兼個人塾として開業する方法 | 個人塾を自宅で開業、キャンセル待ちにした方法 ~家庭教師から独立・起業~

個人塾を自宅で開業、キャンセル待ちにした方法 ~家庭教師から独立・起業~

現在3年連続キャンセル待ちの塾を運営。独立後11年・業界歴21年。家庭教師から独立・起業。毎月の集客費0円。何もせず問い合わせはほぼ毎週。自立型少人数個別。1教室1人塾。完全週休2日。年3回の長期休暇。労働時間はアルバイト並。収入は自己裁量。出勤時間は10秒。

 

 

一軒家の家賃は10万代、テナントに比べると格安。

自宅にもでき、経費も大幅に節約できる。

 

独身弱小個人事業主が、個人塾を運営するには、自宅塾は最高の条件ということで、2016年10月から物件を探し始めた。

 

どうせなら稼ぎたいということで、富裕層が住む地域。
 

安定経営のために、できれば小学生から集めたい。

 

 

小学生からの入塾の需要がある地域とは?


教育熱が高い地域では、低学年から、公文、学研、英会話、そろばんなどが流行っている。

学習塾の需要も絶対にあると確信。

 

24時間365日回数無制限通い放題にする予定だったので、共働きで忙しい夫婦が学童代わりとして、通塾させるという需要も掘り起こせる。


親が忙しいと、家で勉強しないから成績がイマイチとなり、塾に助けを求めるため。

子どもや学校が多い、通いやすいなどは当然の条件だが、稼ぐために「富裕層が多い」という条件もセットだとベスト。

だからその県で一番条件に合うであろう地域の物件を探した。

 

 

 

物件が見つかるまでの期間はどのくらい?

立地や間取りが気に入り、塾が入ることにOKを出してくれるオーナーが見つかるまでに、トータル24か月(2年)かかった(途中心が折れた時期が9か月あったので、実際探したのは15か月)

 

・多数が出入りすることで、家の痛みが早くなる

・そもそも一軒家は店舗用ではなく、居住用に造っている


など、ごもっともな理由で、断られ続けた。

見つかったのは、学校が近く、駐車場も4台あり、個人塾経営しやすそうな新築物件。


2018年10月に契約(その頃はまだ建設中)、2019年2月完成タイミングですぐに引っ越し、3月から自宅兼塾をスタートする予定だった。


 

どうやって一軒家で塾開業を認めてもらったの?

一軒家を自宅兼個人塾として使わせていただくために、以下の項目を具体的な数値や資料や画像を添えて、不動産屋と物件オーナーに報告。

 

・在塾生の継続確約書類

・最悪の場合の想定と対策

・移転までの最大の貯金額

・移転後に入塾予定の塾生数

・移転後の想定売上、経費、利益

・移転後の集客方法と、集客できる根拠

・保証人(父)の資産状況(収入、貯金など)

・現在の塾の収支報告(売上、経費、利益など)

・現在の塾の運営状況(塾生数、年間入塾数・退会数平均)

・自立型個別指導塾というビジネスモデルの説明(近隣迷惑回避のため)


これで断られたら仕方ないといえるくらい、向こうから求められる以上の、情報を集め提示。

最後は自分の夢と、何としても経営を成り立たせるという熱意を伝え、無事審査通過。

 

その後、移転までに4か月連続でチラシをまき、すでに黒字になる生徒数を集客していた。

 

 

移転したら、裁判

 

ところが、オーナーが近隣に挨拶に行き、この新築物件に学習塾が入ると知れ渡ったら、一部住民から反対の声が上がる。

「もし本当に引っ越して来たら、(迷惑なので)裁判を起こす!」と。

2年かかり、ようやく開業できる段階まで来たのに晴天の霹靂の裁判予告通知。

 

物件を見つけるだけで一度心が折れたのに、見つけた後も、容赦なく心を折る出来事が起こる。

経営なんてそんなことの繰り返し、避けて通れないこととは分かっていても絶望。

 

強行移転したら、裁判。

 

仮に裁判を起こされなかったとしても、四面楚歌な地域では気持ちよく仕事はできない。

移転を取りやめた際の損害合計の最悪の想定は、50万円超え(出費が多い時期にはデカい)だったが、一時的に金銭的な損をしても「移転取りやめ」が、ベストな選択だった。

 

無駄に争わず、不動産屋に移転取りやめの報告。

 

 

絶望から希望へ

塾の移転は、私、スタッフ、在籍の保護者・生徒、みな楽しみにしていただけに、移転取りやめになったことは非常に残念だった。

 

移転取りやめによって

 

・旧物件の退去のキャンセル

・全ご家庭に電話、メールで報告

 

などが発生したが、一切もめることもなく、スムーズにいったことは幸運。

 

その後、すぐに不動産屋を通して、オーナーから代替物件の案内が届く。

 

 

在塾のご家庭から暖かい言葉をかけていただいたり、オーナーと不動産屋から移転取りやめによる損害が埋まるくらいの誠意ある新提案をしていただけたので、すぐに気持ちを切り替えられた。


より良い条件が提案された。

1.家賃約5万減(部屋数や面積は小さくなる)
2.塾の激戦区ではない地域(旧物件は激戦区)
3.新興住宅地で一帯が建築途中(他が引っ越す前に、先に入れるため、クレームリスクなし)

移転は1か月遅くなるが、絶望から希望とはこのこと。

1.年間家賃60万減はありがたい

部屋数・面積減は塾経営に影響なし。

1人塾なので、目が行き届きやすくなるというメリットになった。

2.大手とはターゲットが違うので、激戦区かどうかはあまり関係がない

周辺環境的に新物件のほうが生活しやすい、個人的なメリットになった。

 

3の「他が引っ越す前に、先に入れる」という条件は神。

 

メリットばかりの物件だったので、移転取りやめになって、結果的によかった。

 

近隣にご納得いただくための3つの大事なこと

前回は私の知らない間に、オーナーが気を使って1人で近隣のご挨拶にまわってくれたが、次は私も同行すると直訴。

 

オーナーを責めるつもりはないが、万が一、私なしでご挨拶をし、次もNGが出たという結果を聞かされた場合、さすがに納得できない。
 

今回は絶対にNGにできないという思いがあったので、万全を期して、私とオーナーと不動産屋の3人で、ご近所へ挨拶に伺うことにした。

 

自宅を塾にしている他塾の先生にコンタクトをとり、一軒家に学習塾が入るということを近隣にご納得いただくためのアドバイスをもらう。

近隣へのご挨拶周りで大事なことは3つ。

(1)声
(2)駐車場
(3)先生の人間性

この3つがクリアできないと、ご納得いただくのは厳しいとのこと。

 

5年以上自宅兼塾でやってきた私の経験上も、この3つがクリアできないと、ご納得いただくのは厳しいと思う。


(1)声問題は

「当塾は学校のような授業形式ではないので、うるさくなりませんからご安心ください。カフェや図書館をイメージいただくと分かりやすいかもしれません。」

でクリア。


(2)駐車場問題は


近隣のお店に「営業時間外だけでいいので、貸していただけませんか?」ということを丁寧にお願いしたら、「使っていいですよ」と、すんなり駐車場をお借りすることができた(塾の営業時間は基本夜のことが多いので、借りやすいかもしれない)。
 

近隣にも、「停車のときは路上に長時間たまらないように、保護者へのお願いを徹底します」という安心感を加えた。


新興地なので、今では塾から歩いて行ける距離に、新規のスーパーなどが複数オープンし、長時間待機も問題なくなり

クリア。


(3)先生の人間性に関しては、

安心していただけるように

・笑顔
・誠実な態度
・穏やかな話し方

 

でご挨拶することを心掛け

 

クリア。

好印象を与えられれば、その後、その家の子供が塾生になる可能性も(実際複数人塾生になっている)。
 

自由な人生を歩むためには、自宅塾は必須


自分の中では、「これでダメなら仕方ない」というところまでやったつもり。

・商業利用可の物件が見つかるまで約2年
・ようやく見つかったのに、近隣からのクレームで1度断念

何度も心が折れそうなことがあったが、新物件には、今までの苦労がまるで嘘かのように何の問題もなくスムーズに移転出来た。


・新興住宅地で、隣よりも先に入居できた
・諦めず物件を探してくれた不動産屋の担当者
・賃貸一軒家で塾という無理なお願いを理解してくれたオーナー

という条件がそろったレアケースかもしれない。

時間・経済・精神的に、自由な人生を歩むためには、自宅塾は必須だと思う。

 

私の経験がお役に立てば嬉しい。

 

 

今日もブログをお読みいただきありがとうございました。

 

(↑クリックしていただくと、ホームページへ移動します。ご質問・ご相談のある方は、下部メールフォームより「アメブロを見てメールしました」の一言をお願い致します。)