生徒が質問しやすくなる授業をする方法
質問力は社会に出てからも必要な能力ですし、分からないところを質問しないと成績が上げどまりますから、質問は多くさせたいですよね。
生徒が質問ができる子に指導方法をご紹介します。
解き方を教えない、気づかせる
質問対応で私が心掛けていること。
「その問題はね、こう解くんだよ」といきなりその問題の解説はしない(保護者がやってしまいがち)。
最初に、「この問題のどこがわからないの?」と聞く。
「全て分かりません」という子もいるが、論外。
思考停止状態がクセになっていて、全く考えようとしていない証拠。
具体的なことが言えない場合、「まず解説を読んで、どこまで分かるか教えて」と伝える。
その次に「この部分の何がわからないの?」とどんどん深堀りしていく。
これを徹底して繰り返すと、生徒はどこが分からないかを明確にしてから、質問できるようにする。
質問しなくなると思う先生もいるだろうが、一定の時間orページ勉強したら、必ず報告・質問をさせるルールにすればいいだけ。
つまり常に自分で考えさせ、質問をさせ、塾で全て解決することを習慣にする。
「分かる」から「できる」へ
生徒が「分かった」つもりになり、「できる」ようになりにくい。
さらに生徒が自分で考える力が付かず、先生に依存するようになってしまい、自立から遠ざかってしまう。
その際、今までの経験から、質問が出やすい問題が一目で分かる。
質問がなかったら、こちらから分かっているか確認し、分からない問題を分からないままにしたり、ごまかしたりするのを防ぐ。
次の日にまた「この問題どう解くんだっけ?」と確認し、できるようにさせる。
「これを先生から確認されなくても自力でできるようにするにはどうしたらいい?」
どうすれば自己解決できるかまで考えさせる。
質問させることによる2つのメリット
(1)分かったつもりに気付き、より理解が深まり、知識が定着しやすくなる。
成績が上がる生徒、上がらない生徒の明確な違い
その1つは、「自分で考えているかどうか」。
自分で考えるクセがない子、自分のつまづきを気づこう・つぶそうとしない子は、成績が伸びない。
先回りして親が助けてしまう、過干渉・過保護で育てられた子に多い傾向。
人に依存し、自分で考えなく育ってしまっているため、「分かりません」が口癖となりがち。
自分から質問できない生徒への対応
自分から質問できない子には、こちらから発問を投げかける。
・選択肢の中から選ぶ
・イエスノーで答えさせる
・軽い質問から重い質問へ
など様々な発問法を用い、段階を上げて、思考力を鍛えていく。
どんな答えも否定しないなど、答えやすさや安心感も大事。
説明する際に気を付けること
絵が好きな子は絵で、ゲームが好きな子はゲームで、野球が好きな子は野球で。
例え話で、分かりやすいと感じるように説明することを心がける。
自分で気づけるように発問し、答えを言わないように気を付け、ヒントを出し続ける。
・挙手制
・順番に当てる
・ランダムに当てる
などの発問に変化を加える工夫をすることで、緊張感を維持できる。
知ったかぶりをしない
生徒の質問は即答できる先生がほとんどだと思うが、忘れている知識や、入試問題レベルだと、即答できない問題が出てくるときがある。
その際に気をつけていることは、知ったかぶりをしたり、中途半端な説明になったり、(結果的に)嘘を教えたということがないように
「悪い、ちょっと調べる時間くれ」と伝え、きっちり調べる。
先生としての威厳や信頼感がなくなると考える人もいるようだが、そんなことはない。
むしろ知ったかぶりをしたり、嘘、中途半端な説明をするほうが、信頼が落ちる。
その日に答えられなくても、次の授業までに調べて、堂々と教えることができれば、分からないことは分からないと言っても、何の問題もない。
ポイントは「堂々とすること」。
先生だって人間だから忘れるし、分からないこともあるんだと理解させることも大事。
その上で、質問したら、必ず的確な答えが返ってくると思われたほうが、信頼される。
「ありがとう、質問してくれたおかげで先生も勉強になった!」これが言える先生は、個人的にカッコイイと思う。
画像や動画で視覚的に理解させる
口で華麗な説明をできる先生はカッコいいと思うが、ときに自己満足で、生徒目線ではないと考える
人は視覚情報があった方が、圧倒的に理解しやすいからだ
説明が難しい問題や、説明が長くなる問題は、youtube動画や、ネット画像、解説サイトを見せたら一発。
目的は生徒の疑問を解決し、理解させることであって、先生が華麗な説明をすることではない。
私は近代文明を大いに利用する。
日常的に成績を上げる接し方をするのがプロ
そのために以上の対応を繰り返す。
今日もブログをお読みいただきありがとうございました。
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