植西聡氏の心に響く言葉より…

《鉄も使わなければ錆び、水も用いらざれば腐敗する。 人間の知力も同じで、絶えず用いらざれば退化する。》(15~16世紀のイタリアの画家・彫刻家・科学者 レオナルド・ダ・ヴィンチダ・ヴィンチ)
ダヴィンチの見出しの言葉は、「スキルアップに終わりはない。いくつになっても頭脳を使ったり、創造的な活動をすることが重要だ」ということを説いています。ところが、私たちは往々にして「もう若くない。頭が昔のように回転しない」「最近、 飲み込みが悪い。記憶力が低下した」といった言葉を口にしがちです。なるほど、人間の脳神経細胞は加齢とともに、次第に減少していくのは確かです。しかし、最近の調査によると、若い人でも頭を使わなければ、脳細胞の数がどんどん減っていくことが判明しました。代わりに、ある程度、年齢がいっても、常日頃、頭を使っていれば、脳細胞の減少に歯止めをかけることができ、逆に脳の働きが活性化するというのです。そのためには、与えられた仕事、やるべき仕事以外のことにも頭脳を使い、創造的な活動を続けることが大切になってきます。言い換えると、いくつになっても、スキルアップに励むようにすることです。趣味でエッセイを執筆するのもいいでしょう。資格を取る勉強に励むのもいいでしょう。語学をマスターするために、学校に通うのもいいでしょう。そうすれば、意欲が低下することもありません。前向きな気持ちでいられます。それに、これがもっとも大切なことですが、スキルアップを心がけると、何らかの形で社会と接点を持ち続けることが可能になるため、生きがいに満ちた生活が送れるに違いありません。
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「百尺竿頭(ひゃくしゃくかんとう)一歩を進める」(無門関)という禅語がある。100尺とは30メートルのこと。100尺もある長い竿(さお)の先端という意味だが、すでに到達した最高の境地ではあるが、その上、更に努力を重ねる、という意。道元禅師はそれを、「目標を達成したとしても、そこに安住してしまえば進歩は止まる。その境地から、さらに一歩を進めろ」、と。「末路晩年、君子よろしく精神百倍すべし」菜根譚にある言葉だ。晩年に差しかかってからは、君子たるものは、精神を百倍盛んにして、生きなければならない。いくつになっても、どの年代であっても、我々のほんとうの値打ちは「学び続けているかどうか」によって決まる。学ぶ心がなければ、自分の魂を磨くことはできないからだ。「徳は孤(こ)ならず、必ず隣(となり)有り」という論語の言葉がある。徳を積んだ人は、必ずその人に共感し協力する者が現れる。だから、決して孤立することはない、と。つまり、学び続けて、徳が高まった人の晩年は、たくさんの支持者やファンに囲まれて過ごすことができるということだ。反対に、まったく学ばず、魂も磨かず、ただいたずらに年を取ってしまった者は、寂しい老人になるしかない。「スキルアップに終わりはない」という言葉を胸に刻みたい。
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