
ディズニーワールドにこんな手紙が届きました。
ディズニー様私たち家族四人は最近、マジック・キングダムに行き、大変楽しいひとときを過ごしました。
そして、本当に魔法にかかったような経験をしたのです。
スペース・マウンテンの列に並んだときのことでした。
娘のキャサリンはアイスクリームコーンを買ったばかりだったのですが、それを持ったままでは乗れないことが分かりました。
そんなことは当然、親が注意しておくべきことですが、そのときはすっかり興奮していて、頭が回らなかったのです。
親自身も童心に帰ってはしゃいでいたからで、お恥ずかしい限りです。
そして、その説得からか、キャサリンは泣き出すし、私たちはどうすればいいか途方にくれてしまいました。
その時、スタッフがひとり近づいてきて(ポーラという人でした)、腰を折って、泣いているキャサリンにこう言いました。
「お姉さんが、それ持っていてあげる。乗り物降りたら、返してあげるから」
「本当に返してね」とキャサリンはそう言って、アイスクリームコーンをそのスタッフにに渡し、乗り物を楽しみました。
私たちは出口の方へ歩いていくと、キャサリンの新しい友達がアイスクリームコーンを持って立っていました。
おかしいと思いませんか?
フロリダの真夏の午後、アイスクリームが20分も溶けないでいるはずがありません。
ポーラはちゃんと時間を計算して、私たちが出口に着く30秒前に、近くの売店に行ってアイスクリームコーンを買って、出口で待っていてくれたのです。
キャサリンはお礼を言って、アイスクリームコーンを受け取りましたが、自分が乗る前に持っていたのと全く同じアイスクリームコーンだと思ったに違いありません。
温かい心遣いには、本当に感動しました。
心からお礼を申し上げます。
ディズニーの大ファン
マリア・スミス
ゲストの手紙は間違いなく、ゲスト・レター部に回されて、そのキャストのスーパーバイザーのところへ送られて、みんなで回し読みされます。
この感謝の気持ちは、ゲストに親切にしたキャストだけでなく、その部署のキャスト全員に伝わり、自分もこんな手紙がもらえるように頑張ろうとみんなが思ったことでしょう。

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このキャストは問題点に気づいただけでなく、問題が起こる前に創造的な解決策を見つけて実行しました。
これまで問題が起こってからのキャストの夢のサービスはお伝えしましたが、このように未然に防ぐ夢のサービスはアメリカならではでしょうか。
だからこそ、以前お話したミーティングのことも普通にアメリカのトレーナーは考えられたのでしょう。
でも、日本でもアメリカでもディズニーの精神は同じように実践されています。
ゲストの思いに寄り添って行動する。
そして、こういうキャスト間におけるゲストが感謝した夢のサービスの共有を制度化していることはやはり特筆すべきことですね。
あなたの夢が叶いますように。
※ディズニーが届ける夢のサービスより
