ノートルダム清心学園理事長、渡辺和子氏の心に響く言葉より… 


タカミスキンピール


 人間の進むべき道というようなことは、難しくてよくわかりませんけれども、とにかくまずは自信を取り戻すことですね。


しかもそ れは正しい意味での、人間しか持たないぬくもり、優しさ、強さであり、自分と闘うことができ、自分の欲望にブレーキをかけることができるということへの信頼です。 


例えば、私はいま学生たちに、「面倒だからしましょうね」っていうことを言ってるんです。


面倒だからする。


そういう心を学生たちはちゃんと持っています。


それは強さだと思うんです。


そういう、人間にだけ神様がくださった、神の似姿としてつくられた、人間にのみ授けられた人間の優しさと強さ。


かけがえのない、常に神様に愛されている自分としての自信。


そういうものを取り戻して生きていかないと、科学技術の発達するままのこれからの時代に、人間の本当の姿が失われてしまうのではないかと思います。 


いまの学生たちは、ポーチの中にお化粧道具をいっぱい持っています。


だから彼女たちには、お金をかけてエステに通ったり、整形手術を受ければ綺麗にはなるけれど、美しくなるためには、面倒なことをしないとだめなのよ、と言っているのです。


自分が座った椅子は元どおりに入れて立ちましょうね。


落ちている紙屑は拾いましょう。


洗面台で自分が 落とした髪の毛は取って出ましょう。


お礼状はすぐに書きましょう・・・というように、な るべく具体的な行動の形で示しています。 


「ああ、面倒くさい、よそう」と思わないで、「ああ、面倒くさいと思ったらしましょうね」 と言うと、学生も、何か変な標語のようだなと思いながらも、覚えていってくれるみたいです。 


「人はある程度の年を取ったら、それ以上綺麗にはならないけれど、より美しくなることはできます。その美しさというのは、中から輝いて出るものだから、自分と闘わないと得られません。お金では買えないのよ」


ということを言うと、


「ああ、シスター、顔の化粧ではなくて、心の化粧なんですね」と言ってくれます。



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リッドキララ


「面倒だからこそ、やったほうがいいこと」は多くある。


それはたとえば・・・


1.「(人より先に)挨拶をする」


2.「ハイ、と言う返事」


3.「履物や脱いだものは揃える(後始末をきちんとする)」という、森信三先生の提唱する「しつけの三原則」。


◆日頃の立ち居振る舞いを「丁寧に」 (椅子を静かに引く、ドアを静かに閉める、モノを投げないで丁寧に置く、背筋をきちんと伸ばす、食事で肘をつかない)


◆メールの返事は速やかに (出席の可否や、お礼やお詫びなど、アポイントなどの日程調整、報告書や問合せへの回答は期限に遅れない)


◆落ちているゴミは拾う


◆お見舞いやお悔やみの連絡また、歳を重ねると「面倒で、億劫(おっくう)になること」はどんどん増える。


それは、服装や身だしなみを整えたり、体を動かすこと、文章を書いたり、発信する、等々の実践が面倒になる。


また、色々な人に会ったり、出かけることが億劫になる。


そして、新しいことを学んだり、面白そうなイベントや新しい飲食店やショップに行くこと、スマホやAIなど新しいことに挑戦するのが、億劫で煩(わずら)わしくなる。


森信三先生は、面倒で世俗的な雑事、雑務の処理の切り抜け方についてこう語っている。


『「スグサマ着手」、「即刻、処理」という、「すぐにその場で片づける」こと、これ以外のコツはない。そのためには、80点カツカツの程度でよいから、とにかく期日を遅らせないこと。つまり「拙速(せっそく)第一」、「期限厳守」。』


後まわしにしないで、すぐに手をつけること。


そして、その場で片づけること。


「ああ、面倒くさいと思ったらしましょう!」という言葉を胸に刻みたい。


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