今日は9月29日は「洋菓子の日」です。 

 9月29日という日付がフランスでは大天使ミカエルに関する祝日であり、ミカエルは菓子職人にとっては守護聖人とされているそうです。


「洋菓子の日」については三重県洋菓子協会によって2002(平成14)年に制定されました。 


洋菓子と言えばケーキやシュークリーム、バウムクーヘン、プリンといった物を想像しますが、ケーキによくにた食べ物であるカステラについては洋菓子に分類されず、和菓子とされています。 


実は洋菓子とは明治維新以降に西洋の食文化として入ってきたお菓子の事で、江戸時代までに既に存在していたお菓子については和菓子に分類されています。 


「カステラ」についてはポルトガルの宣教師によって伝えられ、南蛮貿易で日本に入ってきたものです。 


そのため、室町時代には既に日本に存在していた食べ物であり、日本人好みに水あめなどをいれてふわふわな食感に改良した結果、「カステラ」が誕生したので「カステラ」については和菓子に分類されています。 


 ※「洋菓子の雑学」

ケーキの中でも王道である「ショートケーキ」ですが、実は日本で販売されているショートケーキは日本オリジナルのもので、海外のショートケーキとは違うものです。 


日本のショートケーキについては日本人好みに改良された結果として、スポンジケーキにホイップクリームとイチゴを乗せたものになりました。 


日本人は昔からお菓子については柔らかいものを好んで食べていたため、不二家がスポンジケーキが使われたものをショートケーキとして紹介しました。 


アメリカで食べられているショートケーキについては柔らかいものではなく、ビスケットでホイップクリームをはさんだものになります。 


日本では「洋菓子=高級なもの」というイメージが強かったのですが、このアメリカ式のショートケーキは高級なイメージとはかけ離れていたため、日本オリジナルのショートケーキが考案されたとも言われています。 


フランスにもショートケーキがありますが、スポンジ部分にはアーモンドペーストが使われていてしっとりとしていて、これも日本のショートケーキとはかなり食感が異なるそうです。 


子供から大人にまで人気の洋菓子であるプリンですが、実は元々は船乗りによって考えられた料理です。 


しかも、プリンが考案されたばかりのころはお菓子ではなくメインの料理だったそうです。 


プリンは16世紀後半のイギリス発祥の食べ物だとされていて、当時の航海では食べ物がすぐに腐ってしまう事から食材の管理は重要な問題でした。 


例え肉のかけらやパン屑であっても貴重な食べ物で捨てるわけにはいかず、これらの余った食材と卵液と一緒に蒸焼きにしたところ、日本の茶碗蒸しのような食べ物が出来あがりました。


これがプリンの原型となったものであり、やがては洋菓子として進化をしていくのでした。


プリンはお菓子ではなくて船乗りが食材を無駄にしないように工夫しながら食べていたものなんです。