脳科学者、中野信子氏の心に響く言葉より…


リッドキララ

 

“決断力”がありすぎると、じつは問題がある。


それはいったい何か......。 


その前に、まずは人間が意思決定を下す際に、脳のどんなシステムを使っているかをご説明しましょう。 


人間がなんらかの“判断”を下すときには、主に脳の2つのシステムを使っています。 


まず1つ目が、ものごとを迅速に判断する「Xシステム」と呼ばれるもの。


Xと は「REFLEX(リフレックス)=反射」からとられたものですので“反射システム”と置き換えて考えてもよいでしょう。 


このXシステムの特徴は、その名の通り反射的にものごとを素早く判断できること。


よく“即断即決”などといいますが、それをするにはXシステムが不可欠です。


そのかわりマイナス面もあります。


それは速いだけに間違えやすいこと。


要は「拙速」な判断になりやすいという弱点を抱えるのです。


スピードは速いが大きな過ちも起こしかねないXシステムに対処するにはどうすればいいのか。


そこで注目したいのが、人間が意思決定をする際のもう1つのシステム「Cシステム」です。


Cは「CALCULATE=計算する」のCと考えれば覚えやすいでしょう。


こちらの特徴は、Xシステムに比べるとずいぶんスピードが遅いかわりに、ものごとを慎重に判断できること。


たとえばXシステムなら「あの人は悪い人だ」と拙速に判断するところを、Cシステムなら「いや、ちょっと待てよ。あの人は悪い人に見えるけど、じつはいいところもあるんじゃないか」と考え直すことができます。


いうなれば、ものごとを長期的な視野に立ってより正確に、合理的に判断できるシステムなのです。


Cシステムはそのシステムの特性上、“熟考システム”と置き換えて呼んだらわかりやすいかもしれません。


“決断力のある人”と聞くととても頼もしく、かっこよく見えます。


片や“優柔不断な人”と聞くと、なんだか頼りなくてだらしない感じがします。


でも、日々の生活では、情動に任せてどんどんものごとを決めていくよりも、長い目で見て慎重に判断したほうがいい結果となることがはるかに多いものです。 


要は決断力は“蛮勇”と隣り合わせ、そして一方の優柔不断は“慧眼(けいがん)”と隣り合わせといえるかもしれません。


優柔不断は決して悪いことではなく、じっくり考えている証拠といえるのです。


そしてわたしはそういう人のほうが、つねに即断即決の人よりも人間らしく、人として知能が高いと感じます。



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何事も、行き過ぎるとそれが裏目に出ることがある。


それは、「決断力」も同じ。


「決断力」が大事なことはいうまでもないが、その「決断力」がありすぎるのも問題なのだ。


たとえば、お酒を飲むと判断力が鈍り、頼まれたことを安請け合いをしたり、何かの会やパーティに参加する、などと約束してしまい、後で困ったことになることは多い。


ひどい場合は、何の会をOKしたのか、忘れてしまったりする。


つまり、アルコールによってCシステムが鈍ってしまい、合理的な判断ができなくなるのだ。


また同様に、睡眠不足も判断力を鈍らせるという。


たとえば、睡眠不足が続くと、ダイエット中であっても、「まあいいか」と、深夜にコテコテのラーメンを食べてしまう。


「優柔不断」は、非常にイメージは悪いが、それは逆にいうと、「熟考」することであり、物事の本質を見抜く力「慧眼(けいがん)」があるということ。


中野信子氏は、酒を飲んだときや、睡眠不足のときは、特に、「大切な判断を下さない」ことが大事であり、そのとき判断を迫られたら「うまく先延ばしする」という「素敵な先延ばし」が必要だという。


つまり、「素敵な優柔不断」。


重要だからこそ、決断を先延ばしする…


「素敵な先延ばし」の術を身につけたい。 


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