「幸せを運ぶ奇跡のノラ猫」

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フジテレビ「奇跡体験!アンビリバボー」で幸せを運ぶ奇跡のノラ猫について放送されました。


イギリス・ロンドンに世界中で話題になっている野良猫ボブがいます。


2007年、ジェームズ・ボーエン(28歳)は最悪の人生を送っていました。


職業は売れないストリート・ミュージシャン。


朝から晩まで演奏し続けても稼ぎは1日3000円がやっと。


ロックスターになるという夢はとっくに消えうせ毎日ただ食べていくだけに路上で演奏を続けていました。


そしてジェームズ・ボーエンは重度のヘロイン中毒でした。


路上で行き倒れていた所をボランティア団体のサポートを受け公営アパートに入居。


薬物依存更正プログラムを受けたばかりでした。


イギリスで生まれたジェームズ・ボーエンは3歳の時に両親が離婚。


母と共にオーストラリアに移住したものの転校する先々でイジメにあいました。


さらに母の再婚相手とも折り合いが悪く学校にも家にも居場所がありませんでした。


そして18歳でロックミュージシャンを目指し、逃げるようにロンドンに一人旅立ったもののすぐに挫折。


路上生活を続けるうち、寒さと孤独をまぎらわすためヘロインに手を出してしまったのです。


リッドキララ

 

そんなある日のこと、ジェームズ・ボーエンの部屋の前に野良猫がいました。


よく見ると猫は傷をおっていました。


ジェームズ・ボーエンは病院へ連れていき、怪我が治るまでの2週間だけ家においておくことに。


それでも、いつしか彼は猫との生活を楽しく感じるように。


あっという間に2週間経ち、猫を手放そうと公園に捨てましたが、ジェームズ・ボーエンが帰宅するとアパートの前に戻ってきていました。


そして2人は一緒に暮らし始めました。




ジェームズは野良猫をボブと名付けました。


大都会ロンドンで孤独に生きてきた2人にとって、お互い初めて出来た友達でした。


野良猫ボブと一緒に暮らし始めたものの収入は自分一人が食べていくのでやっとでした。


ところが、ボブと一緒にいると普段の3倍も稼げるように。


ボブはジェームズと毎日一緒に行動しました。


バスに乗るのも一緒です。


そしてボブの不思議な魅力に惹きつけられ多くの人々が足を止めてくれるように。


クリスマスが近づく頃には多くの常連客がつくようになったのです。


しかし、その幸福は長くは続きませんでした。


ジェームズ・ボーエンは客に謝礼を強要していると脅迫罪で逮捕されてしまったのです。


執行猶予はついたものの、もう一度捕まれば懲役刑に。


有罪判決を受け路上で歌うことは禁じられてしまいました。


そこでジェームズは雑誌「ビッグイシュー」の販売を始めました。


ビッグイシューは生活困難者の自立を支援する団体が毎週発行するカルチャー情報誌。


ジェームズはビッグイシューの正式な販売員となり街頭に立ち始めました。


仕事を始めて2週間あまりでトップクラスの売り上げ。


売り上げはストリートミュージシャンの時よりは少なかったですが、ボブと食べていければそれで十分でした。


ところが、自分の受け持ち地区以外をうろついて雑誌を売っているという苦情が入ってしまいました。


もちろん規則違反などしていませんでしたが、売り上げがいいジェームズは他の販売員から激しい嫉妬を受けていたのです。


ジェームズ・ボーエンは雑誌の販売許可を取られてしまうのではないかと怯え、本部に行くことができませんでした。


しかし、ボブに「君は間違っている」と言われているような気がして雑誌の本部に赴き、謝罪しました。


与えられた罰は数週間雑誌の販売する時間が制限されるだけでした。


そしてボブの支えもあり、ジェームズ・ボーエンは薬物依存を克服することも出来ました。


その後、ふたりの物語は「ボブという名のストリート・キャット」という本になりました。


きっかけは路上で雑誌を売るジェームズとボブの様子が編集者の目にとまったことでした。


この本はイギリスで80万部の大ヒットを記録。




現在2人の物語は日本をはじめ世界27カ国以上で翻訳出版され、多くの人々を勇気付けています。


まさにどん底からの奇跡の大逆転でした。


ボブとジェームズは今もロンドンで共に生活しています。


街を歩けば誰かが声をかけてきます。


本の出版で得た印税のほとんどは捨てられた犬や猫を救済する基金に寄付したそうです。

BBC 


ボブは2020に亡くなりました。


https://www.bbc.com/japanese/53073996