今日の歴史の一幕

1793年9月18日、ロシアに漂着し帰国した大黒屋光太夫が将軍徳川家斉に面会。
天明2年(1782年)、嵐のため江戸へ向かう回船が漂流し、アリューシャン列島(当時はロシア領アラスカの一部)のアムチトカ島に漂着。
ロシア帝国の帝都サンクトペテルブルクで女帝エカチェリーナ2世に謁見して帰国を願い出、漂流から約9年半後の寛政4年(1792年)に根室港入りして帰国した。
幕府の老中・松平定信は光太夫を利用してロシアとの交渉を目論んだが失脚する。
その後は江戸で屋敷を与えられ、数少ない異国見聞者として桂川甫周や大槻玄沢ら蘭学者と交流し、蘭学発展に寄与した。
甫周による聞き取り『北槎聞略』が資料として残され、波乱に満ちたその人生史は小説や映画などでたびたび取りあげられている。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E9%BB%92%E5%B1%8B%E5%85%89%E5%A4%AA%E5%A4%AB
大黒屋光太夫は日本人で初めて紅茶を飲んだ人物。
帰国の許可を得るまでの辛苦の生活のなかで、ロシアの上流社会に普及しつつあったお茶会に招かれる幸運に恵まれた。
とりわけ1791年の11月には女帝エカテリーナ2世も接見の栄に浴し、茶会にも招かれたと考えられている。
そこから、大黒屋光太夫が日本人として初めて外国での正式の茶会で紅茶を飲んだ最初の人、 このことに基づいて、日本紅茶協会が1983年(昭和58年)に11月1日を「紅茶の日」と定めた。



