栗山英樹氏の心に響く言葉より…


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メジャーリーガーにもたくさんインタビューしましたが、やはり忘れられないのは、ノーラン・ライアンです。


メジャーリーグを代表するピッチャーの一人。


27年にわたってメジャーでプレーしました。


それこそ僕は中学生のとき、ノーラン・ライアンとオジー・スミスという2人の選手の大ファンだったのです。


そして僕が引退した翌年、ノーラン・ライアンはなんと7回目のノーヒット・ノーランを達成し、全米中で話題になっていました。


彼は、僕が初めて取材したメジャーリーガーでした。 


当時の『ニュースステーション』で、ノーラン・ライアンに会いたい、と僕は申し出ました。


なんともテレビにパワーのあった時代で、その2日後にはアメリカに向かっていました。


2泊4日の弾丸取材旅です。 


ところが、現地で球団広報から、「今は1000件の取材依頼が来ている。受けられない」と言われてしまったのです。


途方に暮れながら悶々としていたとき、助け船を出してくれたのが、ノーラン・ライアンの奥さんでした。 


たまたま球団事務所に来ていて、通訳の人が「この人たちは、わざわざ日本から来たのだ」と紹介してくれたのです。


日本からの取材は、まだ珍しい時代でした。


それで、「わかった、なんとかしてあげましょう」と言ってもらえたのでした。 


ノーラン本人に話してくれたのだと思います。


翌日、「明日の練習前、ブルペンの横に来なさい」と言ってもらえたのでした。


そして、本当にインタビューが実現したのです。 


このとき、僕は最後にどうしても聞きたかった質問を残していました。


それは、「あなたの考えるメジャーリーガーとは?」でした。


ノーランは言いました。 


「メジャーリーグとその下部リーグのマイナーリーグの違いは、年俸や待遇に差があることではなくて、人に影響を与えられるポジションかどうか、ということなんだ。

メジャーリーガーは、子どもたちに尊敬されるような行動を心掛けなければいけないし、そのために自分を律する必要もある。

たくさんのお金ももらえるし、スターという地位も得られるけれど、その代わりにメジャーリーガーとしての責任を果たさなければいけないんだ」 


僕は思わず膝を叩きたくなりました。


つまりは、人としての生き方、生き様こそが大事、人間性こそが大事なのだ、ということです。


立ち居振る舞いも含めて、みんなが憧れるような人でないといけない。


人としてちゃんとしていないといけない。 


野球がうまい以上に。 


こんなふうに超一流の選手から直接、学びを得ることで、僕は人としての価値観のようなものを確立させていくことができたのでした。



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2023年のWBCで世界一になった栗山監督は、1990年にプロ野球の現役を引退してから、テレビのキャスターなどを務め、2011年に北海道日本ハムファイターズの監督を10年経験した。


コーチの経験もなく、20年以上もプロ野球の現場を離れていて監督になったのは日本のプロ野球の歴史の中でも初めてのことだったという。


1984年から7年間、ヤクルトスワローズに在籍した選手時代も、華やかな実績があるわけではなかった。


甲子園にも出ていないし、大学野球で活躍したわけでもなく、プロテストを受けてのドラフト外での入団だった。


入団2年目からは、原因不明のメニエール病とも闘わなくてはならなかった。


栗山英樹氏はこう語る。


『そんな実績もない僕がプロ野球の監督になり、侍ジャパンという日本代表の監督まで任され、WBCに挑み、世界一になった。

人生は、何が起きるかわからない。

こういうことは僕にだけ起こるわけではない、驚くような未来は誰にでも待ち構えている可能性が十分にある、と。』


栗山氏は言葉をとても大事にしている。


それは本を読むことによって深まる。


特に大事なのは古典だという。


古典を読むと、いろいろな偉人たちと一緒に生活しているような感覚が味わえるからだ、と。


本を読んでいるときは、常に「言葉」を探している。


そして、気になった言葉は書き写し、まわりに書いて貼っておく。


そうすると、言葉が頭の中にすっと入ってくるからだ。


生きていくには「言葉」は大事。


そのためにはノーランの言葉のごとく、「人としての生き方、生き様こそが大事、人間性こそが大事なのだ」ということ。


人間性を磨くため…つねに、よき「言葉」とふれあう人生でありたい。


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