萩本欽一さんが語る、長嶋茂雄さんのお話です。
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長嶋さんには色んな伝説があります。
僕が巨人担当の記者さんから聞いたのは、現役時代のオフ、巨人軍の先輩だった千葉茂さんと青田昇さんでゴルフに行った時のことです。
運転は千葉さんで後部座席には青田さんと長嶋さん。
ゴルフ場に着くと長嶋さん、ポケットから財布を取り出し、千葉さんに「運転手さん、いくら?」
どうやら乗っているうちに、自分はタクシーでゴルフ場に向かっているんだと勘違いしたようなんです。
続いてはこんな話も。
たけし(北野武・浅草の後輩なので呼び捨てにさせてください)が、『フライデー襲撃事件』で謹慎していた時の頃の話です。
「たけちゃん、どうしてるの?ゴルフやろうよ」。
長嶋さんからお誘いの電話が。
「長嶋さん、今のオレを気遣って誘ってくれたんだ」。
大感激でゴルフ場へ。
早めに着いてしまい、「しっかりパットの練習とかしておかないと、長嶋さんに失礼だ」
普段はゴルフ場のレストランで朝食を食べるのですが、それも抜きでパター練習場へ。
しばらくすると、到着した長嶋さんもパター練習場へ。
そして、挨拶しようとするたけしに「アレッ、たけちゃん、今日は誰とラウンドするの?」。
ズッこける、たけし。
自分が誘ったことをすっかり忘れていた長嶋さんでした。
運が開ける【欽言録】
萩本欽一 著
徳間書店
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長嶋茂雄さんには多くの語り継がれる伝説があるので、その中からいくつかご紹介させていただきます。
“スランプの際、敵チーム国鉄の砂押監督宅へ行き、夜中に直接指導を受け、見事スランプから脱出。
翌日の試合で国鉄からホームランを打つ”
“好きな四文字熟語を聞かれ、渡された色紙に「長嶋茂雄」と書いた”
“息子の一茂さんが小学2年生の時、長嶋茂雄さんは一茂さんを後楽園球場に連れて行ったのですが、帰りは自分ひとりで帰ってきた。
なんと、自分の息子を球場に置き忘れてきたのです”
“「なんだ、みんな赤井君なの?ひょっとして全員、兄弟かい?」(AKAIというチーム名の入ったユニフォームの少年野球チームに向かって)”
“初めての海外キャンプ(ベロビーチ)に行った時、アメリカの子供たちが英語を喋っているのを耳にした長嶋茂雄さんは、「こっちの子は英語がうまいなあ」と感動。
また、アメリカで走っている車を見て「うわー外車多いな。
こっちは外車ばかりじゃないか!
さすがはアメリカだ」
”
長嶋茂雄さん、最高すぎますね♪
多くの人に愛され、魅力的な人というのは、完璧で何でも出来る人じゃなく、お茶目なところや欠点がある人なんだなとつくづく思いました。
AIにはない人間味、大事にしていきたいですね♪
※魂がふるえる話より