第二次世界大戦終結から29年の時を経て、フィリピン・ルバング島から日本へ帰還を果たした「小野田 寛郎(おのだ ひろお)」さんの著書より、いくつかの言葉をご紹介させていただきます。
≪恐怖のとりこに陥ったとき≫
恐怖の大半は「自分」が作り出している。
「もし、こうなったら」「このままだったら」
人は現実を突きつけられたら、自分でも驚くほどの力を出して挑む。
恐れの感情とは、まだ起きてもいないことをどんどん肥大化させている感情である。
そんな時は、「これ以上悪くはならない。今はどん底だ」と思うこと。
≪健康が宝、最大なる武器≫
あなたにたずねたい。
「一番大切なものは何か」と。
それがわかっていれば、どんな困難にも立ち向かっていける。
私は「健康」と答える。
どんなことがあっても、何が起きても「健康」という宝があれば乗り越えることができるのだから。
あの劣悪な状況においても私はくじけなかった。
そのためにも、日々、自分の健康には心がける。
生きる上での最大なる武器は「健康」。
≪最大なる味方は「笑う」≫
「笑う門には福来たる」という。
私はこの「笑う」ことで助けられた。
慰めも、励ましも、弱気になる時、なった時、支えになる。
しかし、それ以上に私の味方になってくれたのは「笑う」ことだった。
「笑う」これだけで萎えた心が鼓舞されるのだから。
「笑う」それは、神・降臨の光なのかもしれない。
生きる
小野田寛郎 著
PHP研究所
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小野田さんの言葉は本当に心の中心に響きます。
戦争終結からの29年間、本人は終結を知らされていないため、身を潜め戦い続けていたのです。
だからこそ「生きる」ということを肌で感じ、自然を感じ、本能と理性を極限まで高めていったのではないでしょうか。
何かの本に書いてあったのですが、魅力的で成功を収める人というのは、「本能100点」で「理性100点」の人だとありました。
理性だけで本能が少なくても上手くいかないし、本能ばかりで理性が足りないと不祥事を起こしたりする・・・。
小野田さんの「生きる」を見習っていきたいものです。
最後に小野田さんの言葉をご紹介して終わります。
「計画どおりにいかないことは沢山あるが、思い通りにはいくものだ。
不満などどうってことはない。
自分の満足度を少し変えればよいのだから」
「自分では“どうすることもできない”と思っていることでも、本当は“どうにかしよう”としていないだけではないか」
「反省はさせられるものではなく、自分でみずからするもの」
「約束の時間に遅れれば、その時間の分だけ待たせた人の人生を無駄にさせる。
約束を守れない人は信用されず、自分の人生を無駄にすることになる」
※魂がふるえる話より
