お客様を「待たせてしまうときの対応」のお話です。
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本当にこれは日本人の習性なのかと思えるほど、日常生活のさまざまな場面で「少々お待ちください」という言葉を聞きます。
ファミリーレストランで「お水のおかわりください」と依頼しても、「少々お待ちください」。
役所の受付で「〇〇届をください」とお願いしても、「少々お待ちください」。
お店で買い物をして「ラッピングをお願いします」と依頼しても、「少々お待ちください」。
言い慣れている、聞き慣れていると言ってしまえばそれまでですが、逆に言えば、「すぐにお持ちします」
「すぐお手続きいたします」
「すぐご用意いたします」
という第一声を発するだけで、相手に対する心づかいを表すことができるのです。
「待つ」は本来、その後に出てくる言葉のはずです。
「すぐにお手続きいたします。お掛けになってお待ちください」
「すぐにご用意いたします。そちらでお待ちください」
もし、何らかの理由があって、本当にお待たせしなければならないときは、相手にはどの程度の時間をお待ちいただくか、誠意をもって伝えればいいのです。
むしろ、「少々お待ちください」と言ったのに、その「少々」が1分なのか10分なのかがわからなければ、相手の時間を奪ってしまうことになります。
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“心づかい”の極意
江上いずみ 著
ディスカヴァーより
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「少々お待ちください」の「少々」は何分なのか?
何秒なのか?
人によって受け取り方は違います。
そこで、世界共通の「時間」をお伝えできれば、その待ち時間を利用して本を読めたり、メールの返信が出来たりと、時間を有効に使うことができます。
ディズニーランドの乗り物も、待ち時間を分単位で表示してあります。
あらかじめ何分待つのか分かっているのといないのとでは心構えが違います。
きちんと時間をお伝えしてあれば、その待っている時間も楽しみを増幅させてくれるものになります。
また、待つのが嫌いというよりは、待つ時間を有効に使えないことが嫌いな人も多いのです。
「時間=命」ですから、時間を無駄にするということは、相手の命の一部を奪ってしまっているという認識があってもよいかもしれません。
先日マッサージに行った時、施術中に電話がなるのですが、その都度電話応対に行ってしまうのです。
これも、あらかじめ「途中、電話に出てしまうこともありますが、タイマーはとめておきますので」等と、一言あれば印象は変わります。
一度、自分たちがしている仕事を見直してみてもよいかもしれません。
繁盛していたら、待たせてしまうのは仕方がないとして、大切なのは「待たせかた」ですね♪
※魂が震える話より
