心温まるエピソードより


ときめきが続く、お花の定期便bloomee(ブルーミー)

 

この前、娘が大学受けたんですよ、初めてね。


で、生まれて初めて娘の合格発表を迎えた訳ですわ。


正直、最初は合格発表を見に行った娘の電話を待つのなんて簡単だと思ってたのよ。


みんな普通に待ってるからさ。


あのね、俺が間違ってた。


あれは普通の親が待つもんじゃない。


裏口入学者の親だね、合格確実な親だけが安心して待てるものだよ。


最初に受話器を上げる時さ、めちゃめちゃびびって受話器をそろ~って握って、そのままそろ~っと耳に当てたのよ。


10秒くらいかけてさ。


で、何か怖くなって戻そうとしちゃったのさ。


そしたら電話の向こうで娘がさ、「ちょっとお父さん聞いて!」とか言ってんの。


同じ過ちは二度繰り返さないのが俺よ。


だから、「どうだった?」って聞いたのさ。


えぇ、そりゃもう聞きましたとも。


全てを忘れて聞いたよ。


高校一年生の時から決めていた第一志望だとか、強気な娘は滑り止めを受けていないとか、もし受かっていたら彼女は一人暮らしを始めると決まっている事とか色々忘れてね。


だって娘が聞けって言ったからね。


そしたらエライ事になった。


もうすごい合格。


すごいサクラサク。


満開過ぎて涙が出てくるくらい。


遠山の金さんなら肌色が見えなくなってる。


それで横を見たら、鏡の中の俺がすごい勢いで涙堪えてんの。


ホントごめんなさい。


正直『良い父親なら娘との距離は適度に取るべきだぜ!』なんて見栄張らないで、素直にもっともっと色んな話をしときゃ良かったと思ったよ。


心の底から、娘との会話が減っていた日頃の自分を恨んだね。


でも妻の実家へ行って義理の両親に、「これで一段落ですよ!これからは少しは一人の人生楽しもうかな」とか言っちゃってんの。


ホント俺ってダメ人間。


娘よ、偶には帰って来て下さい。


※この前、娘の結婚式に出たんですよ、初めてね。


で、生まれて初めて娘と腕組んでバージンロードを歩いた訳ですわ。


正直、最初はバージンロードを歩くのなんて簡単だと思ってたのよ。


みんな普通に歩いてるからさ。


あのね、俺が間違ってた。


あれは父親が歩くとこじゃない。


新郎だね、どうせ連れてっちゃうなら最初から新郎が腕組んで歩けばいいんだよ。


最初に歩き始める時さ、めちゃめちゃびびって右足をそろ~って踏み出して、左足をそろ~っと揃えたのよ。


10秒くらいかけてさ。


で、何か不安になって娘の方を見たのさ。


そしたら娘がさ、「お父さんしっかりして!ロボットみたいだよ」とか言うの。


同じ過ちは二度繰り返さないのが俺よ。


だから堂々と歩いたのさ。


えぇ、そりゃもう歩きましたとも。


全てを忘れて歩いたよ。


娘のドレス姿が眩し過ぎるとか、今からでも回り右してやりたいとか、娘が時折励ますように組んでいる手に力を入れて来る事とか色々忘れてね。


だって娘がしっかりしろって言ったからね。


そんで新郎のとこに辿り着いたらエライ事になった。


もうすごいキス。


すごい突然頬にキス。


しかも、「私からの最後っ屁じゃ!」って囁きながら。


何だよ、それ。俺を泣かせたいのか、笑わせたいのか、泣いてやるよ。


それで横見たら新郎がすごい神妙な顔で俺の事見てんの。


ホント幸せにしないとぶっ殺す。


正直『男なら余裕持って娘を送り出すぜ!』なんて見栄張らないで、素直に新郎を十発くらいぶん殴りゃ良かったと思ったよ。


心の底から笑顔で送り出した事を後悔したね。


でも式場を出て娘に、「お前の世話も大変だったよ!これから暫くはお母さんとの思い出に浸るぜ」とか言っちゃってんの。


『お母さん』で居てくれた時間が短すぎて、名前で呼んだ事の方が多かったな、翠。


僕はいつも君と一緒にあの子を育てて来たつもりだ。


もう何年かしたら胸を張って君に会いに行きます。


誉めて下さい。




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