「人生の5年間だけでいい」 安藤百福さんが開発した「インスタントラーメン」誕生の瞬間です。 

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百福は、お湯をかけるだけでできるラーメンを作るために、あらかじめスープの味がしみ込んでいる麺を開発しようとしていました。 


でも、麺に味をつけるにはどうすればいいのか。 


麺に最初からスープを絡ませるとボソボソになる。 


麺を蒸してからスープをかけると粘ついて乾燥しにくい。 


これを解決してくれたのは、奥さんが揚げていた天ぷらでした。 


冷めた天ぷらでも暖かいうどんに入れるとすぐにおいしく食べられます。


これがヒントになり、一度ゆでた麺を高熱の油に通してみようとひらめいたのです。 


すると天ぷらのように水分が飛んで乾燥し、麺の表面にたくさんの穴ができます。 


そこに熱湯を注ぐと、この穴から熱湯が吸収され、麺がゆでたての状態に戻るのではと。 


さて、その通りにいくのでしょうか。 


家族が集まって試食会です。 


「おおおお。ホンマできとるでーー!」 


子どもたちが声を上げる。 


そして、いざ試食。 


「うまい!!!」 


「これはよくできている」 


しかし、奥さんの感想は・・・。 


「味がよくわかりません・・・」 


奥さんは泣いていました。 


百福がどれほど情熱をかけてここまでこぎつけたのかよく知っていたから、嬉しすぎて味がよくわからなかったのです。


「お前のおかげだ」 


百福は奥さんを抱きしめました。 


この作り方は「瞬間油熱乾燥法」と名づけられ、インスタントラーメンの製法特許となります。


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 奇跡の言葉

 ひすいこたろう 著 SB Creativeより 

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素人から始めたラーメン作り。 


毎日朝5時から夜中の1時、2時まで「研究所」と名づけた小屋にこもって、丸一年休むことなくラーメン作りに明け暮れたといいます。


なぜこれほどまでに情熱を持って取り組めたのか? 


それは、育った環境にあるのではないかと同書にありました。 


百福さんが生まれてすぐ、両親とも他界。 


台湾で繊維業を営んでいたおじいちゃん、おばあちゃんの元で暮らすことになり、そのとき朝早くから夜遅くまでとても熱心に働いていた2人を見て育ち、子どもの頃からその仕事を手伝っていた。 


ふたりの働く背中を見て、「一生懸命働くことはとても楽しいことなんだ」と感じ取っていたのです。 


心理学では、 おもしろいと感じる仕事の能率は、普通に仕事をするよりも、3倍向上するそうです。


更に、仕事の疲れは3分の1に減少するらしいと。 


そして、楽しい仕事があるのではなく、仕事を楽しむ人がいるだけです。 


百福さんはこんな言葉をのこしています。 


「人生の5年間だけでいい。本当に密度の高いことをやれば、必ずものになる」 


百福さんがすべての財産を失ってから5年、日清食品は創業5年で売上げ43億円の企業となりました。 


 ※魂が震える話より





 

 


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