「あなたの「なぜ」をもう一度、書き出してみよう。」
12歳の少女は母親が死に、父に捨てられ、孤児院に入る。
孤児院を出た彼女は裁縫の仕事についた。
そして、趣味でつくった帽子のデザインが認められ 27歳で帽子専門店を開店。
30歳、服飾小売店を開店。
33歳、デザイナーとしてオリジナルブランドを発売することになる。
当時の女性はコルセットをつけて、重いドレスを着て、おとなしくしていることが当たり前だった。
彼女は自分自身に問いかけた。
「なぜ、女性はきゅうくつな服装に耐えなければならないのか?」
彼女の「なぜ」は世の中を目覚めさせる黄金の答えを導き出した。
その結果、シンプルで着心地がよく ムダのないドレスが誕生した。
さらに彼女は問いかけた。
「なぜ、女性はドレスを着て、おとなしくしていなければならないのか?」
この疑問から、軽快なパンツ・スーツのスタイルが誕生した。
彼女の疑問は当時の女性の価値観を変え、女性が社会で活躍するきっかけとなった。
そして、さらに彼女の 「なぜ、香水はどれも同じ香りなのか?」 という疑問から、いろいろな香水の試作品が誕生した。
彼女はそのうちの10種類の試作品をお店の顧客に無料でプレゼントした。
すると、それが大評判に。
とくに人気だった試作品のひとつを百貨店で販売することになる。
その試作品は5番目にできた製品なので、名前を「No.5」とした。
そう、彼女の名はココ・シャネル。
ドレス嫌いで、ショートヘアのファッション界の革命児は常に「疑問」を投げかけ、世の女性に「質の高い人生」を与えた。
彼女は常に「古い価値観にとらわれない」を信条に「女性の体と心を解放させる」というビジョンを達成したのだ。
「なぜ」は世の中を目覚めさせる黄金の答えを引き出してくれる。
あなたの「なぜ」をもう一度、書き出してみよう。

