アメリカ先住民ホピの聖地から掘り出されウランは広島原爆となって日本に落とされた。

オーストラリア先住民アボリジニの聖地から掘り出されたウラン鉱脈は東京電力に輸出され福島の事故がおきた。 

ホピ族には先祖からの予言が伝わっていた。「母なる大地から心臓をえぐり出してはならない、もしえぐり取ったならば、それは灰のつまった瓢箪と化し、空から降り、やがて世界を破滅に導く。

この瓢箪の灰は、恐ろしい破壊力を持ち、川を煮えたぎらせ、大地を焼き尽くし、生命が育たなくなる。

そして人々は不治の奇病に苦しむのだ。」

 東電に輸出されたウランが掘り出されたオーストラリア先住民は警告した。

「もし、この土地が侵されたなら、ジャンという名の死をもたらす力が解き放たれることになるだろう」

「ジャンが世界中を滅ぼすことになるかもしれない。」 

 「地球やその全ての命を敬い、母なる地球を大切にしてほしい。」

「世界が滅びるのでウランを掘ってはいけない」と言う先住民の警告はいずれも無視された。

その警告に耳を傾けることはなかった。

ウランを掘り出された先住民も日本人も一緒に被曝している。 

放射能が世界中に広がりつつある。

しかし、現代人は頭の中の思考を自分と思い込み、経済を神と仰ぎ、母なる地球に依存していることを忘れている。

大地との繋がりを断たれた人々は母親から引き離された子供の様に不安に襲われ苦悩にあえぐ。 

 悪事の限りを尽くした白人達の物質文明は環境を破壊し続けて行き詰まってきている。

バランスをとるためには先住民族の精神文化が甦りはじめるに違いない。 

最初にデニスバンクスにあったのは1988年のセイクレッドランのサポートをしたときだった。

先発隊としてホピの予言の監督宮田雪が八戸に住んでいた私の自宅に滞在したときのことだ。彼がお礼にと置いていったポビ族の儀式の音楽は今でも手元にある。 

以下「聖なる魂~現代アメリカ・インディアン指導者デニス・バンクスは語る~」

森田ゆり著(朝日新聞社)より 


 「アメリカ先住民族アメリカ・インディアンは、彼らの住む大陸を亀の島(タートル・アイランド)と呼ぶ。 

ラコタ・インディアンの伝説によれば、神話の時代のある朝、亀の島(タートル・アイランド)に白いバッファローウーマンが聖なるパイプを携えて訪れ、こう言ったという。

「このパイプとともに大地を歩きなさい。

大地はお前達の母であり、祖父であり、聖なるものです。

だから彼女のからだの上を踏む一歩一歩が祈りでなければならない」

 人々はこの伝説を信じ、その教えを守った。

七世紀先の子ども達の幸せを考えて、彼らは今を生きた。

しかし、十九世紀後半までに完了したアメリカ西部開拓史の裏側で、インディアンは征服され、伝説は踏みにじられ、その力を失った。 

それから一世紀後の1960~1970年代、アメリカ大陸のいたる所で、インディアンは聖なるパイプを捧げ持ち、アメリカ歴史の表面に躍り出た。

博物館のショーケースに閉じ込められていた伝説に、命を吹き込み、白人優先社会の巨大な壁に立ち向かった。 

その反乱と改革、歴史想像の代表的指導者がデニス・バンクスだった。」


ときめきが続く、お花の定期便bloomee(ブルーミー)

 





 写真はデニス・バンクスと孫