千利休(せんのりきゅう)といえば、言わずと知れた「茶人」で、わび茶の完成者として知られ、茶聖とも称されております。
千利休さんは、本名が「田中与四郎」で、法名を「宗易」(そうえき)といいました。
利休という名前は晩年になって付けられたそうです。
ただ、この「利休」という名前の意味を知ったとき、鳥肌が立ったのを覚えています。
「利休」の名前の由来は2つの説があるのですが、一つは、「名利共に休す」(みょうりともにきゅうす)という禅語から取った説。
この禅語は、「名誉も利益も求めません」という意味です。
お金や名誉のためではなく、純粋に「茶の心」を追い求めるという決意が表れているように思います。
もう一つは、「利心、休せよ」から取った説。意味は、「才能におぼれずに老古錐(使い古して先の丸くなった錐キリ)の境地を目指せ」です。
いずれにしても、茶の道を突き詰めて、おごらず真摯に取り組む姿が浮かびます。
以下、「利休七訓」という利休さんが大切にした「おもてなしの心」をご紹介させていただき終わります。
一、茶は服のよきように点て(茶は、客人が美味しいと思い、しかも飲みやすいように点てる)
二、炭は湯の沸くように置き(釜で湯を沸かすとき、炭は茶を点てる直前の、ころよいときに沸き上がるよう配慮して置く)
三、冬は暖かに夏は涼しく(茶室の中は、夏は涼しげに、冬は暖かくしつらえる)
四、花は野の花のように生け(床の間には、花が野に咲いているように、自然の姿に生ける)
五、刻限は早めに(準備は、早め早めに行なって整えるよう気を配る)
六、降らずとも雨の用意(たとえ好天下であっても、雨がいつ降ってきてもよいよう備えを怠らない)
七、相客に心せよ(いかなる時も、客の心を第一義に考え、大切にもてなせるよう、怠らない心掛けが大切。「一期一会」の心得)
今日の話が、皆様のお役に立てれば幸いですm(_ _)m
※魂が震える話より

