この作品は、相田みつをが昭和19年8月に書いたもの。
めずらしく、軸装です。
このころ、みつをは、20歳くらい。
この翌年に召集されて、入隊します。
これは、習作といわれていますが、生きては帰れないかもしれない、という思いから、残そうとしたのかもしれません。
「雲の上の天子様のために、何をもって報いようか、鉄や石のように硬い決意は全く衰えていない」
という意味です。
1942年に本格的に書をはじめてから3年くらいで、数々の賞を受賞したみつを。
将来は、約束されていたのですが、この数年後には、書家として誰のまねでもない独自の作品を生み出そうという試みがはじまります。
相田一人
