夫と初めてディズニーランドに行ったときのことです。
いつも家族といっしょに訪れる夢の場所。
この夢の場所に私の大好きな人と一緒に行けると思うと朝から私は大はしゃぎ。
そう、私ははしゃぎすぎていたのだと思います。
ディズニーランドに着くと、私は大好きな彼の手をギューと握りしめてはしゃぎました。
ホント、この幸せをいつまでも大切にしたいと思いました。
「毎年来ようね。君のこんなステキな笑顔が見れるのは僕もとても嬉しい」
そんな彼の笑顔もすっごくステキ。
ありがとう。
この夢の場所に感謝しました。
ジャングルクルーズをめいっぱい楽しんだ後に事件が起きました。
自分の結婚指輪がなくなっていることに気づき、それまでの幸せがウソのようにどこかへ消えてしまいました。
大好きな彼からもらった、大切な結婚指輪。
私にとっては大切な宝物。
表情が一転して曇った私のために彼はアトラクションのキャストさんに紛失の旨を伝えてくれました。
すると、その方は現場の責任者らしい方に報告してくれました。
でもまったく安心することはできませんでした。
おそらく指輪は川の中に落ちてしまったはずだからです。
だから、指輪のことは忘れて楽しもうと思いましたが、それはとても難しいことで、「見つかるはずがない」という絶望感を何度も味わいました。
私たちは重くて苦しい気分を抱えたまま、何時間か経ったころ、ひとりのキャストさんから声をかけられました。
「どうしましたか?」
私は暗い表情でで振り返ると、そのキャストさんの手の上に私の結婚指輪があったのです。
キャストさんの説明によると、指輪紛失の報告を受けた責任者の方は、すぐに本部に連絡してくれたそうです。
そして全力で指輪を探すということを決断してくださいました。
でも、パーク内のどこに落ちているかわからないので、園内を巡回しているすべてのキャストに指輪探しの通達がまわりました。
そして特にジャングルクルーズの捜索には、なんとダイバーの方数名が川の中に飛び込んでくださいました。
見つかったのはやはり川の中で、ダイバーの方がボートの通り道に沈む指輪を発見したそうです。
あまりの大がかりな親切に、私は言葉もありませんでした。
でも本当に大変だったのは捜索ではないとおっしゃいます。
「“指輪を探していることをご夫婦に気づかれないように”という本部からの通達があって、それがじつは一番大変でした」
キャストさんはそう言って顔をほころばせました。
私たちに悲しい思いをさせないため、というただそれだけの理由です。
想像を絶する思いやりと、チームワークの素晴らしさに胸がいっぱいになりました。
やはり私にとってはここはいつまでも夢の場所なんだって実感しました。
大好きな彼と、そして私たちの子どもたちといつもこのステキな場所に毎年訪れたいと思います。
※ディズニーが届ける夢のサービスより

