2021年3月7日。初のオンライン開催となるあいち学童保育研究集会が開催され。

私も、第7分科会『子どもたち一人ひとりが尊重される学童保育を目指して~「法教育の視点」から考える』の講師として登壇しました。

 

私は、わが子が学童保育に通うようになる以前から、愛知県弁護士会の法教育委員会の委員として、法教育には関わっていました。

子どもたちの乳幼児期、家庭の事情もあり、会務からは離れ気味でしたが。息子達が学童保育に通うようになり。

 

そこでの経験(子どもたちが話し合って、夏休みに持ち込めるおもちゃや学童保育内で遊ぶルールについて決める経験。『学童バザーの子どもたちによるお店で得た収益』で何を買うかを会議で決める経験等)を通して。

 

『学童保育実践って、実は、法教育「的」なんだ』

良質な学童保育実践による子どもたちの育ちと、法教育が子どもたちに身につけさせたい力って、近いものがあるんじゃ

 

そんなことを感じるようになりました。また法教育やりたいな、と思ったのも、学童保育がきっかけでした

 

法教育と学童保育。最初は、『感想のつぶやき』だったのが、それを見てより詳しく聞いてみたい、と思ってくださった学童保育関係者の方々のおかげで、以下のような『子どもたちによる主体的なルール作りや紛争解決の支援に活かすため』の『放課後児童支援員向け法教育研修』を実施することができました。

 

•2019年9月22日

第34回兵庫県学童保育研究集会 

記念講演『法教育と学童保育~ルール作りから育まれるものとは~』

•2020年6月22日

NPO法人佐賀県放課後児童クラブ連絡会主催のオンライン研修『ルールってなんだろう』

•2020年7月5日

岡山県学童保育連絡協議会主催/指導員さん応援 日曜オンライン講座『ルールってなんだろう』

•2021年3月7日

第37回あいち学童保育研究集会(第7分科会、オンライン)

『子どもたち一人ひとりが尊重される学童保育を目指して~「法教育の視点」から考える』

 

特に、3月7日のあいち学童保育研究集会は。昨年3月に開催されるはずが中止となって、一年越しの開催となったこと、一年越しの開催であったことで、現役保護者として最後の年に、地元愛知県での登壇ということで、とても印象に残る登壇になりました。

 

学童保育は、『学校の課程から子どもたちが解放された場であること』に意義があることから。

教育、という言葉の入る『法教育』が、学童保育実践に活かせるはずのもの、ということを、どう伝えたら誤解なく発信できるかには心を砕いてきました。

 

子ども達一人ひとりが尊重され、意見表明権が保障された環境での「対話による合意」の経験で培われる力は、法教育が『自由で公正な民主市議社会の担い手になっていく存在としての子ども達』に身につけさせたい力と通じるはずだと思っていますし。

『一人ひとり違う存在として、みんなで暮らすために』、対立する権利の調整等についての法的な視点や考え方を学ぶ法教育は、学童保育という小さな社会の中で、子ども達の「対話による合意」を支援するために活かせるはずのものだとも思っています。

 

一方で、日本における法教育の歴史はまだ浅く、今、「子どもに関わる大人」は例えば、「ルールそのものを検証する視点」を、学校教育で必ずしも学んできていないので。学童保育で子どもに関わる大人向けの「法教育研修」が必要だと思います。そして、そのような「法教育研修」が広がることで、学童保育実践の法教育の観点からも再評価されていくといいな、と望んでいます。