この回も良い脚本だったので、文字に起こしてみます😁起こしたら、茨田(淡谷のり子)の独壇場でしたね。


茨田「珍しく貴女から呼び出しがあるから、何かと思ったら」

スズ子「すんまへん、わざわざ」

茨田「貴女、羽鳥先生に甘えているだけじゃない」

スズ子「えっ」

茨田「先生なら貴女以外に歌わせないと言ってくれると期待したんでしょう。だから先生が良いならいいなんて、決定を委ねるような卑怯な言い方をした。貴女は水城あゆみに歌わせたくない癖に、自分でそれを言うのは恥ずかしい。きっと先生なら止めてくれるだろう。それは先生もカチンとくるわ。貴女は水城あゆみと同じステージに立って比べられるのが怖いだけじゃない?向こうは右肩上がりの生きの良い若手、貴女は人気も声も落ちてきたロートル(老人のこと)。前みたいに歌って踊るのもキツそうに見えるわ。それを認めたくないだけじゃない?水城あゆみと歌うとそれもハッキリするでしょうから。貴女、自分の弱さに目を向けなさい❗自分の弱さも取り込んで歌うってもんでしょ、歌手は。それに以前の貴女なら、水城あゆみみたいな歌手と並んで歌えるなんて、楽しくて大喜びだったんじゃないかしら⁉️ワクワクしたんじゃないかしら⁉️」

スズ子「あっ❗」

茨田「何逃げてんのよ。肉体の衰えなんかよりそっちの方が百倍みっともないわよ❗まあ、でもワクワクした気持ちも無いっていうなら、どうぞ何処へでもしっぽを巻いて逃げちゃいなさいよ。所詮はその程度の歌手だったってことでしょう。この仕事、ワクワクした気持ちが無くなったらお仕舞いよ。」

スズ子「もっと、もっと言うて下さい。」

茨田「何❓️」

スズ子「茨田さんにボロカス言われているうちに、ワテなんやワクワクした気分になって来てしまいましたわ。なんや水城あゆみの歌まで聴きたい気分になって来ました。」

茨田「貴女、本当のおバカ?」

スズ子「はい、ホンマに。茨田さんありがとうございます。わざわざお呼び出しした甲斐がありましたわ。ホンデ、ワテ行きます。」

茨田「何処行くの❓️」

スズ子「分かりません。なんやじっとしていられまへんね。すんまへん、ご馳走様です。」

茨田「いや、貴女の奢りでしょう?

   微笑😊」