今回のこのシーンの脚本が、とても良いと思いました。
結論、既に自分の中にあるんですよね。占い師に相談するのも、背中を押して欲しいだけだったりするのだと思います。
草彅「えっ、まだ結論出てないのかい?」
スズ子「すんまへん、悩んでしもうて」
草彅「困ったなぁ~、準備の都合もあるから早くしてくれって言われているんだ。いいよね、行くでね、ね。」
マリ「そんなに焦らないで下さい。あなたみたいに私に三人押し付けてばいいっていうような気楽な立場じゃないんですから、母親っていうのは。」
草彅「そうかもしれないけどね………」
スズ子「ホンマ、母親としてはマリさんの姿が正しい姿や思います。ちゃんとお子さんの世話して家を守って。ただワテどないしてもアメリカ行って、歌手としてもっと成長したいいう気持ちも押えられへんし。せやけど、娘より歌を選ぶ自分がそれでええんか思って。歌手である前に普通の人間、普通の母でありたいと思ってたんです。せやのに………。」
マリ「スズ子さん、私はね、自分が母親として正しいとかそんなことはちっとも思ってないの。あなたが言うような普通の母としてしか生きられないだけだから。」
スズ子「すんまへん、出過ぎたことを言うてしもうて」
マリ「スズ子さん、あなたはきっと、アメリカに行っても後悔するでしょうし、行かなくても後悔すると思う。でももし、私があなたの母親だったら、行ってきなさいって言うわ。あなたは心の中では行くって決めているのよ。あとひと押しして欲しいんでしょ。」
草彅「僕がひとつどころか七つも八つ押してるじゃないか」
マリ「あなたは黙ってて。母として同じ立場の人間に背中を押して欲しかったのよね。だから行ってきなさい。あなたは母であると同時に歌手・福来スズ子なんだから。大丈夫、子供は意外と強いから。ごめんなさいね、煩いね、おばさんで。」
スズ子「いえ、ありがとうございます。ホンマ、マリさんの言わはる通りや思います。ワテ漸く決心出来ましたわ。先生、ワテをアメリカにて連れて行って下さい。」
草彅「勿論だよ❗」