もし、氣の力の正体が重力の反作用の力だとしたら、氣の力は老若男女関係なく全ての人間が持っている力ということになります。

 

当会の基本稽古は、筋力では到底不可能と思われる内容ですが、やり方を指導すると一時的にせよ誰でも例外なく出来るようになります。

 

以前は、氣の力のことを「私たちの誰もが持っているにもかかわらず、殆どの人が気づいていない力」といっていましたが、これは指導すると誰でも出来るようになるので、誰もが持っている力と言っていただけで、氣の力の原動力が何かが分かっていた訳ではありませんでした。

 

氣の力がすべての人に作用している反作用の力だとすると、誰でも出来るようになることが納得できます。

 

師範に「どれくらい稽古したら自覚できるものですか」と聞いた時、「今日自覚できるかも知れないし、何年、何十年かかるかも知れない、自分次第です」と言われましたが、氣の力が本当に重力の反作用の力だとしたら、すでに自分の中にあるものに気づけば良いだけですから、そう言う以外に言い方はなかったのだろうと思います。

 

私の場合は、1990年に入門して、仕事の都合で道場では3年ほどしか稽古できませんでしたが、自覚するのに30年以上かかってしまいました。

 

しかしよく考えてみると、何かが上昇する感覚は何年も前からあったような気がします。

 

なぜ今まで気づかなかったのかが不思議なくらいです。

 

単に鈍いだけかも知れません。