現在、劇団四季では『ゴースト&レディ』というミュージカルが公演中です。


原作は人気漫画家、藤田和日郎氏の作品です。藤田氏の代表作には『うしおととら』『からくりサーカス』『月光条例』などがあります。


その中でも異色を放つのが『黒博物館』シリーズ。その中に、今回、ミュージカル化された『ゴースト&レディ』があります。


『うしおととら』が少年サンデーに掲載中から好きな漫画家ですので、勿論、『ゴースト&レディ』は拝読していました。


ミュージカルで舞台化されると聞いたときは、無理でしょう!と思いました。アニメや映画ならばともかく、あの作品を舞台空間で満足出来る作品にするのは、無理でしょう!


しかし、観劇された方々の評価が高いと聞いて、観てまいりました。


前回、劇団四季の秋に来たのは、建て替え前です。十数年ぶりくらいでしょうか?再開発された竹芝を半分迷子になりながら辿り着きました。


劇団四季の『ゴースト&レディ』は、私の感想ですが、原作に忠実ながら、見事に舞台化、ミュージカル化した秀作です。


細かいことは、これからご覧になる方にご迷惑になりますから、省略しますが。


舞台の魅力は生身の人間が観客を前に生の演技することですが、原作の持つエネルギーとテーマを劇団四季の俳優の皆様がパワフルかつスピーディーに見事に感じられていて満足しました。


最大の見せ場であるラストシーンをどうするのか?


舞台での演出では、主役の1人がゴーストですから、各所でワイヤーアクションやイリュージョンが使われることは予測していましたが、このようにするのか!と舞台ならではの演出に感心しました。


そして、久しぶりに生の舞台、ミュージカルのパワーに触れて丹田パワーを再認識しました。


劇団四季のダンスや歌の技術については申し上げるまでもなく大勢の観客を感動させます。


私が注目したのは、漫画にはない群舞やコーラスのパワーになっていた丹田パワーです。


舞台から俳優の皆さんの丹田パーワーが伝わり、観客の皆さんの心と共鳴するのを自分の丹田で体感するのも、武人の舞台観劇の醍醐味です。


パワーの元になった丹田は中丹田です。


中丹田は胸部丹田で、人間の感情にダイレクトにつながります。


中丹田が構築され強化されると周囲の人達の感情を動かす力を発揮します。


1つの例では、アメリカンコミックのヒーロー達は、胸部丹田である中丹田が強烈に描かれています。


英雄、ヒーロー、ヒロインになるには、上・中・下の三丹田がそれぞれ構築されている必要がありますが、特に中丹田の強さが不可欠です。


勇気や感動を与える丹田だからです。


『ゴースト&レディ』は実在したフローレンス・ナイチンゲールの実話と彼女の活躍のそばに、もしゴーストがいたならばというファンタジーです。


ナイチンゲールのように歴史に名を残すような偉業を成した方は、三丹田をお持ちですが、特に強烈な中丹田を持っています。中丹田は強い情熱を発揮します。


クリミアの天使と呼ばれ敬愛された彼女は、藤田氏が看破されたように一生をかけて戦い続けた女性です。


前人未到の様々な困難に立ち向かい、その壁を破り、一つ一つ乗り越えるには、丹田力が必要となります。


そして、困難な諸問題を解決するには、いくら丹田があっても1人では無理です。大勢の人達の知恵と協力が必要です。


1人1人の心の中にある小さな正義と愛の火を集めて、社会を動かし歴史を変える力の中心になるが強烈な中丹田の持ち主です。

 

(中丹田がダークパワーを発揮する事例も歴史上なくはないので、三丹田のバランスが重要です)


さて、帰宅して思い出したのは、競技選手を引退後、アイスショーを全国で開催されている浅田真央さんでした。


新しいアイスショーで座長をされている浅田真央さんの特集番組があり、彼女に丹田が見えました。


選手時代には見られなかった丹田です。


座長となり、集団を動かすリーダーとなったこと、そして、感動を観客の皆さんに伝えたいと願う強い気持ちが丹田を構築したのでしょう。


長年、強い体軸がありながら、丹田のない不安定な選手活動をされていらした朝田さんに心を痛めていた人間としては、安堵しました。


人生の良いことも悪いことも全て天が自分に与えた試練やチャンスと考えれば丹田までもを構築する可能性が出て来ます。


誰でも丹田の達人になる可能性をお持ちです。


可能性を現実にするのが、丹田と体軸の正しい修練です。


武術としての合気道の稽古にもあります。


武術としての合気道とは、型稽古から、技稽古にまで進める合気道です。


技稽古ではなく、型だけの反復で終始する型稽古では、何年稽古しても丹田と体軸は無縁となります。


技の稽古がないと型の真意は失われ、技のモノマネ稽古になります。


結果として、重心はぴょこぴょこ弾み、身体の中心軸はブレまくります。


また、老婆心ですが、体軸や丹田のトレーニングの中には、暗示効果による一時的な錯覚もありますので、ご用心されて下さい。


想像妊娠ならぬ、想像丹田や想像体軸があります。


武術的な体軸、丹田修練は、正しく構築し強化していくと、技の速度や威力が変わって来るので、他人からでもわかります。


イメージだけの主観的ではなく、客観的に体軸と丹田の存在がわかります。


*劇場内には藤田和日郎氏の原画が掲示。

*クリアーファイルは劇場オリジナル。








◆合気道S.A.越谷・春日部に、ご関心をお持ちになられた方は、是非、稽古の見学をされて下さい。


◆また、合気道は体験しないとわからない武術です。一日無料稽古体験も出来ます。


見学・稽古体験をご希望の方は、下記のHPから、お申し込み下さい


『合気道S.A.越谷・春日部 HP』

www.aikido-sa-ksgk.com