今日は母の日ですね。
母親への感謝は、いくらしても足りないです。
今は、武術家として、合気道の師範となり、丹田や体軸までも含めた指導を生徒さん達にしています。
私に人生初の丹田を教えてくれたのは母でした。
小学生の低学年のとき、帰宅してまもなく、焦げ臭い匂いが強くなってきました。
台所に走って確認したが、火は使っていません。
外から「火事だー‼️」という叫び声が聞こえて来ました。
窓の外を見ると道を挟んだ反対側の家が燃えています。
人生初の火事に遭遇した小学生の私は慌てました。
その時、母は、落ち着いた声で、ランドセルに教科書とノート、筆記用具を詰めるように私に言いました。
そして母は、引き出しから、貴重品や着替えを風呂敷に包んでいました。
「逃げよう!」と言う私に、母は「様子を見る」と言うと正座をして、火事の様子を見始めました。
私も母と並んで正座をしました。
親子で正座をして、燃え上がる炎を見ていました。
怯える私に、母が一言。
「こういうときは、姿勢を正して、下腹に力を入れるんだよ」
戦時中、女学生であった母は、常に死を意識した生活をしていたそうです。
その時に、姿勢を正して臍下丹田に力を入れると落ち着くことを体験したのだそうです。
火事は消防車も来て、間もなく鎮火しました。
お家の方は無事でした。
それを見届けた母は、台所でご飯を炊き始めました。
家事になったお家への炊き出しのおにぎりを作るためでした。
そして、私に使っていないノートや筆記用具を出すよう指示しました。
その手際の良さと、普段は穏やかな母親の別人のように毅然とした正座の姿に感嘆していました。
私に丹田の作り方、使い方を初めて教えてくれたのは、敬愛する母でした。
その時の母の丹田は、今でも私の脳裏に鮮やかに蘇ります。
後年、座禅をする少年となった私は、その時の母の正座は、座禅をする名僧達に負けない美しさであると記憶しています。
その後、私の命を何度も救ってくれた丹田の始まりです。
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