ある日の稽古で、私が新人の生徒さんに説明をしたことを書きましょう。

合気道S.A.は『演武』を捨てて、『試合』を稽古体系に選んだ流派です。


『試合』は文字通り『試し合い』です。

何を試すのか?


普段、稽古している『型稽古』の『型』がきちんと身についているか?を確かめるのです。


武道には級や段があります。

合気道S.A.にも昇級、昇段の審査があり、合格すると帯と免状が授与されます。


よく、黒帯を手にした生徒さん達に話します。

「これは、カッコ仮ですからね。」
  

つまり、(仮)が、頭につく黒帯です。

あくまで、路上の護身で使える基本と基礎が身についたレベルです。


路上の護身の為には、さらなる修練が必要です。


今までの合気会や養神館などの演武派の稽古は型稽古で終わります。

つまり、その型が相手の抵抗や反撃にあっても効果が出るかどうかは、実証されていません。


<従来の演武派>

    型稽古→護身

<合気道S.A.>

型稽古→試合→護身


一つの過程が無いだけで、さほど差がないと思う方もいるかもしれませんね。

では、合気道の黒帯と免状を自動車運転に例えてみましょう。


ここからは生徒さん達への説明の再現で、会話調になります。


「運転免許で言えば、試合がないという事は、路上の教習運転もしないという話だよ。」

「教習場の中でしか、ハンドルを握った事がない人間が、いきなり1人で路上運転が出来る?」

「合気道という武道を武術として護身に使うためには、せめて教官を横に乗せて、路上運転の教習をしないと。」

「それを教習所の中だけの運転技術で卒業させてしまうから、私みたいな路上の実戦経験者に技が掛からないんだよ」


「試合もしないで、いきなり実戦に使えるなんて、演武派の人間にしか思いつかない、机上の空論だと思いませんか」

「教習所の中だけの技術しかないのに、黒帯という免許を与えるのは、ある意味、危険ではないですか?」


つまり、実戦で使えるかどうかを、長年、検証していない演武派の黒帯は、路上運転なしの限定免許みたいなものでしょう。

合気道を知らない人は、そんな馬鹿な武道があるのか?と驚かれるかもしれません。


実は私も大学生になるまで、合気道に試合が無いことを知らず、それを某最大流派の黒帯に聞かされた時は、腰が抜けるほど驚きました。

しかし、そこは詐欺集団と異なり武道団体ですから、『合気道は戦わない武道である』と教わります。


論議が複雑になるので、無益な戦いをしないという高い武道精神性は、ひとまず置いておきましょう。

技術論だけで言うならば、

つまり「この黒帯は道場という教習所の中だけの運転をする為の限定免許ですよ」と言う事です。


自動車の運転免許を持つ方はイメージして下さい。

教習所の中で、教官を横にして、縦列駐車などの規定の技術だけを学んで、判子を貰ったところで卒業です。


そして教官は平然と語るのです。

「一般道を運転をしないのが、私の自動車教習所の方針です。」


私ならば、こう反論します。

「教官先生、私は1人で自由に路上の運転がしたくて、入所したのです。せめて、先生が横にいて、路上の運転技術を指導してくれませんか?」


教官殿は私の質問や反論を無視して答えます。

「私の教習所では、路上の運転はしてはいけない方針です。したがって路上の教習は必要ありません」


つまり、護身で<戦う>という前提がない、既存の演武派の合気道の先生達は、試合の必要を感じる事が無くなります。


さらに他の流派のことですから、余計な心配なのですが…

もし、万が一、合気道を護身に使いたいと希望した方が、武術合気道である合気道S.A.の存在を知らず、既存の演武派の合気道団体に入門された場合です。


生徒さんが、演武派の黒帯という『路上運転なしの限定免許』で、いきなり、リアルな護身をする事は危険ではないかと思うのです。


路上の1人運転がリアル護身とすると、試合は教官を横に乗せた路上教習に当たります。


教習所の中だけの運転技術で、いきなり1人で一般道を走る恐ろしさはイメージ出来るかと思います。


合気道S.A.という武術教習所では、その危険が低くなるように試合を30年近く、毎年、春秋の2回開催しています。

それも、多流派の参加が出来るオープントーナメント形式の大会です。


「自動車教習所=道場」の中だけの運転技術で良しとされている他流派の合気道の指導者の皆さんに参加して頂きたいと常に思っています。


合気道S.A.の試合は、合気道の開祖である植芝盛平翁が言われた「争う戦い」ではありません。

「競い合い、お互いを高め合う」高い合気精神の大会です。

ご安心されて、ご参加下さい。


ただ、試合は全て撮影されてオープンにされますので、負けてそれが公開されると困るという指導者という立場に執着する先生は無理かもしれませんね。笑


撮影された試合はオープンですから、合気道S.A.の選手が多流派の選手に負けたときも、加工されず、そのまま公開されます。

フェアだと思うのですが…

私が言うところの演武派の限定免許がどこまで使えるか?指導者以外の方々の参加も、勿論、お待ちしております。


◆合気道S.A.越谷・春日部に、ご関心をお持ちになられた方は、是非、稽古の見学をされて下さい。


◆また、合気道は体験しないとわからない武術です。一日無料稽古体験も出来ます。


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『合気道S.A.越谷 令和 公式HP』

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『合気道S.A.春日部 令和 公式HP』

https://sites.google.com/view/aikidosa-kasukabe