次に訪れたのは、さらに山の中。
古代の王国の名残である万里の長城的なものの解説をマイケルから聞いた後、
ここに来て、まさかの登山。
高山病持ちの私は、登山だけは避けていたのに。
薬を飲んでいてもまだ不安。
そもそも登山は好きじゃないのに、何故か毎年山に登る羽目になる。
観念し、山を登る。
さすが僻地を歩き回ったジャーナリストのカランや、土着チベット人達は足が速い。 なるべく疲れを悟られないように歩く。 過酷な旅に慣れているハズのパウリーナも根を上げている。
大した斜面じゃなくても苦しいのが高山。なんたって3500m級。上まで行けば4000m近い。 そこでは瞑想合宿や登山ツアーがあるそう。
しかし…
1番バテているのはマイケル。
まさか。山大国カナダ出身のマイケルでも、高齢には勝てないか。
幸運にも、上までは登らなくて良いらしい。しばらく登ったところに、ロックアートの宝庫があった。
手分けして探す。
新しい発見がある度に、例の記録写真。
それが撮りたくて、必死で探すガキ…(私)
途中で飽きてきた私とパウリーナはヨガ写真を撮影したり。
男たちは、相変わらず岩を見ては興奮して審議している。
だんだん子供に見えてきた。よく飽きないものだ。
そして、ついに私も大発見。
何の動物かは忘れたが、新しい図柄を発見し、伝統に従ってカラーシートを片手に撮影。
大満足!!!!
これが後の研究によって、歴史事実の大発見になる。
可能性も無くは無い。
山を降りた私達は、政府に申請している研究プロジェクトについて、今後の計画を練りながら帰る。
ハズが、途中の草原でも、また岩探し。もう、完全に飽きたのは女性陣だけ。
ロックアートの場所を地図に起こしたいマイケル達は必死。 前回の調査で見つけたいロックアートの確認と共に、新しいロックアートの発掘。
とても難解で興味深い絵画はパウリーナの発見。
暗くなるまで続きます。
四方見渡す限り何も無い、壮大なこの土地で。
私はデリーへの帰りのバスの予約を諦めたのだった。
世代なので、他の小学校と同じようにインディ・ジョーンズに憧れた子供時代。まるで華やかなアドベンチャーを想像していた。
インディ・ジョーンズさん。
今さらながら貴方を尊敬出来ます。
考古学を甘く見てた。
男のロマンは、女には理解し難い。
しかし、そのロマンが研究を支えている。
先駆者とはそうゆうものなのかも。
名前に比べて地味で、地道な暗い道を選ぶ。