固く閉ざされた胸の奥底

人知れず眠るアドニス


目覚めてはいけない

見つかってしまうから


触れてはいけない

邪な想いに連れ去られてしまうから


慈しみを持って

深く 祈り 眠り続けよう


降り積もる想いは

溶けぬ雪のように

光り輝き永遠を閉じ込める


そこにあった愛は

誰にも知られず

己さえも欺きながら

結晶になり


誰にも触れられない

光る影となる





胸の奥底に残る

鈍く疼く永遠を

愛おしむ


狂おしい痛みを

抱きしめる


未だかれぬ涙が

証とならんことを