大山の松鈴庵で表千家流の佐野宗以以先生といた時に80歳くらいの男性が来られました。


 先生のお知り合いです。

茶を一服飲まれそのまま山に行かれました。

 後日、手紙が来ました。
「大山参拝の途中に竹の棒を拾い杖にしました。
その杖から二本の茶杓を作りました。

 ついては茶杓の銘を付けて頂きたい」と有りました。 

 私は30歳くらいで茶も習い始めでした。
でも一生懸命考えて付けて返送しました。


 大山参り、阿夫利神社、大山寺、若い神主、路傍の杖。話としても面白い。
そんなお話とともに茶杓は披露されるのでしょう。


 その銘は忘れてしまいました。 


 ある時、松鈴庵であるご社中の茶会がありました。 

 中学生の女の子が初めてお点前が出来て皆様大喜びでした。

 私は彼女に自作の茶杓をプレゼントしました。


 銘を「学びの友」。


 若きも年寄りも共に学びましょうと言いました。


 茶でも一番好きな茶杓づくり。
おいでになる方にご希望で差し上げていましたらあと数本になりました。

 秋の茶会に使う茶杓を出してみました。

 銘は「東遊び」。自作。



 西に京女あり。東に東男。
そんな思いで。