昨日の私の食卓の一部です。
暮れにはこんなゆっくりと酒を飲む時間が有ります。

右の皿は神奈川県大磯の作家のものです。
この染付の色が鮮明です。
昔、名古屋の茶道家のところに通っていた時に岐阜の美術商がこの皿を見て「素敵ですね。こんなにコバルトがはっきり出たのは珍しいです」と言いました。
その彼も今年の5月に亡くなってしまいました。
この皿を見るたびに彼の事を思い出します。

手前の筒型のぐい飲みは古伊万里の微塵唐草(みじんからくさ)です。
東京銀座のギャラリーの女性オーナーが来た時にバックの底から取り出して「これ普段使いに使って下さい」と言いました。
その時彼女の用事は女性月刊誌の連載の「樋口可南子の着物まわり」と言う写真に松鈴庵と裏の神社の能舞台を使いたいと言ってきたのでした。
その話は実現しなかったのです。

奥の猪口は中国の青磁です。
耀州窯(ようしゅうよう)のものかも知れません。
横浜吉野町の交換会の時に落札したものだと思います。

上記はいずれも高価なものではないと思います。でも物語が付いてくるので興味深いです。

この時期に酒を飲むには徳利も冷めない方が良いと思って口のすぼまった九谷焼の物を使います

年の瀬になってやっと一人で酒を飲む気になりました。