○若鮎は腰に笹につけて叔父かへる
          秀

夏休みは子供たちは秦野の母の実家に集まった
ある日
叔父が「鮎を釣りに行ってくる」竿だけ持って出かけました

2、3時間たって帰ってきた
腰の差した笹の葉に鮎が何匹かついていた

次の年には叔父はいなかった
亡くなっていたから

でも次の年にも子どもたちは集まった

「兄さんがいたら今年も鮎を食べれたのに」とそこにいた母が言った

叔父には二人の小さな娘がいた
二人は目に涙をいっぱいためていた
泣かなかった