〇弁柄に一輪添へて草いちご
          秀

「べんがらに いちりんそえて くさいちご」

※弁柄→べんがら

私は宿坊の東学坊の生まれです
丸山邸はその隣でした
この建物を一階をレストラン 二階を美術館にしようとしました
テーマは大山豆腐と現代アート 

日本テレビ(読売テレビ)のイレブンPMのレギュラーだった原栄三郎さんと相談しました
屏の色はドイツの赤と日本の弁柄とどっちが良いか
結果は日本の弁柄が選ばれました

塗ったのは前年に左官の日本コンクールチャンピオの方でした
一つ一つにこだわる原栄三郎さんでした

彼と組む事になったのは
ある建築メーカーの表紙を飾るカメラマンとして彼が来たのです
「ぬくもりのある木造建築」
松鈴庵がテーマになりました
彼の生前はいろいろ相談しました

彼のもとに大勢の若い芸術家が集まりました
大山現代の美術館はテレビの一時間番組になりました

彼の晩年は九州の有田で自分の美術館をつくりました
20年ほど前彼は亡くなりました
亡くなる前日も「俺は絶対に死なない」といってベットの上で絵を描いていたそうです

いろいろな思いが詰まった建物です