○春の風 山の舞台に 足拍子
秀
春が来ると地元の大山には各家の能役者たちの声が聞こえて来ます
春祭りです
岡部守一の能管(横笛)が鳴り
原田平陸は太鼓(たいこ)です
大谷賢治は大鼓(おおかわ)です
それぞれの分掌です
私の家(相原但馬)はシテです
よく前ジテと後ジテが分かれて大木将監と相原が担当していました
番組が決まると使う能装束の繕いが始まります
男たちが針仕事でした
神社とは別の組織で大山能楽社が有りました
70年も前の話です
神官 御師など大山の人は本来の仕事を忘れたようだと世の人は噂したと言います
写真は
中央に後ジテの大木将監さん
右端はワキの三村深雪さんと箱崎定正さん
私は子方で右端ですが写っていません
私以外は皆様鬼籍に入りました
大山能楽社も今は有りません