お茶では正式な行事を
お茶事(おちゃじ)といいます
およそ4時間かかります

まずは懐石料理を召し上がっていただきます
お客様は4.5人が普通です 
正客(しようきゃく)と連客(れんきゃく)です

それを迎えるのは亭主と裏方たち

茶の本には亭主が料理まですべてを行うように書いてありますが
実際には 分業になります

写真の説明です
ふすまの向こうにお客様が居られます
茶事が行われる近くの場所に仮の厨をセットします
料理人がお客様の目に触れることはありません
白い着物の女性は部屋の外で控えて亭主を補佐する半東(はんとう)です

席中で亭主は 客を迎えてお互いに挨拶を交わします

熱源は 炭だけです
まず「お炭手前」が始まります
亭主は炉中にお香を2個くべます
客は近くに寄り 所作を拝見します
炉中の景色や亭主の所作の美しさを鑑賞します

正客はそのお香を入れた小さな香の入れ物
「香合」を見せてくださいと頼みます

ふすまの外で機会を伺っていた半東は
「香合拝見が始まりました」と裏にいる料理人に伝えます

お客様が席に入っておよそ25分とします
ちょうど羽釜で炊いていたご飯が
上がります

釜の中はじくじくとしています
まずはこのご飯を一口を召し上がっていただきます

その膳には お刺身(向付け) 味噌汁が付きます

そして酒です
そして味噌汁のお替りが出ます

ご飯もあと2回出ます

この裏の動きは客からは見えません
料理人たちは完全な裏方です

酒も沢山出て茶事は進みます

そのうち 客の方から
能の謡が謡われたり
俳句 短歌などのご披露があったりします
 
それからが 茶の本番に移っていきます

煮物も焼き物なども その場で調理します

料理人は茶の流れを知り亭主の意向をはかりながら進めます

このほぼ4時間は 基本は皆様正座です
長くなる時も有ります

最近は正座する事は普通の生活でも無くなりました
そこでテーブル席で茶事を行われることも有ります

身体も心もリラックスして茶を楽しむ形も大事だと思います
また 一つの朱の盃で酒のやり取りもコロナを経験すれば「千鳥の盃」なども工夫が必要になると思います

懐石料理も点心(弁当)にすれば時間も短く経費節減します

正座で4時間は辛いですね
立礼席の工夫や 茶人のご自宅での茶事の工夫も楽しい事だと思います

私どもは だだの料理人では無く
茶懐石を出す料理人という事に誇りを持っております